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2019/11/13

フレーベルの美麗式

その中にもパズルが有る!?

「フレーベルの美麗式」という彼の発想の根本は、“わずか1折りの違い”が、大きな造形変化に繋がる面白さの、こどもへの伝達ということだろうと思います。
 が、そのフレーベルの美麗式に関わる資料の中には、「えっ!」と思わず叫んでしまうほどに、(難しいパズル)があることを発見しました。それが下図の造形です。
1895年、ロンドンとグラスゴーで出版された英文の
書、「おりがみの教科、フレーベルの“こどものための手技
工作”  の一つ(Couse of Paper-Folding  One of Froebell's Occu-
 pations for Children)」著者はエレオノール・ヘーエルバルト
(Eleonore Heerwart)。この資料の中に、上のような(部分反
転パズル)といってもおかしくない(難問?)があったので
す。初めて見る方はぜひチャレンジしてみてください。  
  なお正確に言いますと上の形の色分け、原書は中心部も白 
なのですが、私の好みから、中心部にも色を出しました。 

ところでこの(パズル案)を得たのには、エピソードがあります。以前、沖縄の島袋保子さんが、年に一度、信州おりがみ交流会「りんどう」の大会にご参加された帰り道に、お仲間と共に戸塚まで来てくださり、食事をご一緒しながら、楽しいおりがみ談義に時を過ごすというのを恒例にしてくださったのです。

 一年に一度の出会いとて(七夕会“たなばたかい”)なんて呼んでいましたが、まあお互い歳をとり、いろいろと体に不都合なことも生じ、今は楽しい思い出になっています。
 ともあれ本当に楽しい集いでした。で、私はその会合の一ヶ月前くらいから、何か会合の思い出に結び付くものをと、考えます。まあ、隠居の身では、お金の掛からない(おりがみ関連の記述プリント)くらいしか出来ませんでしたが、それを(おみやげ)とすることを考えてやってきました。
2012年のプリント

 島袋さんは、何よりも(フレーベルの美麗式)がお気に入りで、沖縄からこの(美麗式の再評価)の普及活動をされました。そのこともありましたので、私はそれに賛同するプリントを作り、上記のような(おみやげ)を考えたのですが、その中で、この中に(すごいパズル)を発見して、このときのプリントの(目玉)としたのです! それが上掲のものです。 私はこれの解答を得るのに、ほとんど1日掛かりました。

 ところが、ところがです! この(七夕会)に常に参加してくださっていた埼玉の左方文子さんは、あっさりと解答されたんです!
 かくて前項の「表裏胴白ちょうちんパズル」は、彼女のことを大いに意識して考えたのでした? はっはっは、もち冗談! 事実はただの偶然の産物で、…だけどきっと、あっという間に解答されちゃったかもね。

2019/07/15

「花紋折り」

柳 宗理(やなぎ そうり)氏をも魅了したおりがみ

 前項でご紹介した雑誌「太陽」のおりがみ特集の中で、柳氏が魅了された「花紋折り」のことを、『…まったく内山道郎さん独自の発案…』との記述がありましたが、私はそれは少し違うのではないだろうか?と思っています。

 それは、ドイツ人で幼児教育の提唱者、フレーベルの(美麗式=Beautiful System)からの発想ではないだろうかと、そのようにも推測出来ると思うのです。

 すなわち、内山道郎氏は明治11年(1878)のお生まれです。その2年前に、フレーベルの幼稚園教育システムは日本に導入されており、(美麗式)も知られています。
 (美麗式)の、正方形だけでなく、正3角形、正5角形、正6角形、…と、用紙形を変化させて行くスタイルも、「花紋折り」に共通します。だから、内山道郎さんがこれをご存知だったと考えても無理ではないでしょう。

 でもまあ、そんな(真相追及)みたいなことは、(重箱の隅…)的な話かも知れませんね! おりがみの魅力とは、「象徴的でシンプルな、人の手の温もりが感じられる造形」だと私は思います。それで充分なことでしょう。「花紋折り」には、確実にそんな魅力が有ります。
 それからもう一点、「花紋折り」は(立体容器)も開発されており、その面からモダンです。でも、(美麗式)のパターンの大半も、やはり立体化出来てかわいい(入れ物)に成りますから、「花紋折り」と共通しますよね。

 さて、柳宗理(そうり、とお呼びしてきましたが、むねみちがご本名)さんのご尊父、柳宗悦(やなぎ むねよし=そうえつとも。)氏らが提唱、普及活動をされた(民芸)という言葉に込められた、(庶民が日常の中で親しんでいる物品で、素朴ながらしっかりとした技に支えられた表情豊かな造形物)との共通理念が、内山道郎氏の「花紋折り」の中にはっきりと見えたのでしょう。宗理さんの目に。

 そして、内山道郎氏がご自身の手で亡くなるまで折り続けられたと伺う、多数の「花紋折り」は、東京、駒場の日本民藝館に永久的に保存されているそうです。

 ともあれ、内山道郎氏という大きな存在を今改めて知り、そのプロフィールを私なりに紹介出来て、安堵しております。

 平凡社の雑誌「太陽」での(折り紙特集)より。
なお、この「花紋折り」の中に、光弘さんのアイデ
ア(ちりめん布のプリント模様)の紙が見えます。


 既に紹介済みの、光弘式「つる」。
足部がより分かり易いようにと考えて
 銀紙を裏返しに使って折ってみたもの。
ホイル紙だときれいに折れますね。

2019/07/12

雑誌「太陽」

その出版社名は?

 雑誌「太陽」は、高級マガジンのイメージで、私の心を捉えていました。実際その編集の視点やカメラの素晴らしさ、そして一流の執筆者たちを見れば、十分に魅了されるものでした。
 この雑誌の出版社の名は、(平凡社)でした。 こんなふうに名まえだけ聞くと、出版のことに疎い方は、なんか小さく平凡な会社のように思われる向きもあるやも知れませんが、いえいえ、百科事典を出している名門の老舗出版社です。

 さてそれは、私が、長野耕平(ながの こうへい)氏の経営される(ぴぽ社)の、社員として働いているときの話です。「太陽」で(おりがみ特集)をすることとなり、ぴぽ社がこれに協力することになりました。
 いやそもそも、長野さんが売り込んで実現した企画でしょう。…でもそんな真相はどうであれ、おりがみ世界にとって、一つの朗報であったことは間違いありません。

 昭和43年(1968)の2月号に、それは実現されました。ただし、第一特集は「戦国」でして、第二特集が「日本の折紙」でした。そしてその中で、内山道郎氏の「花紋折り」を、著名なデザイナー、柳宗理(やなぎ そうり)氏が、その美の世界を絶賛評価されて、一文を寄せておられます。
 その辺りを、具体的にご紹介したい思いやまやまですが、まあ権利の問題からきっちりとした紹介は諦めましょう。しかし、そのプロフィールくらいは紹介させてもらいます。
 それにしても、平和のシンボルおりがみは、よく戦争と対比的に扱われますね。




 左ページは「かやら草」に所載の「お雛様」です。
実は私が折ったものに、同僚のデザイナーさんが彩色
 してくれたものです。               
内山道郎氏は、このように後から絵を付けるもの
 から発展させて、紙の色で造形表現をする「重ね折り」
という世界を考えられたのだそうです。      
 なお『花紋折り」の元となる一つが、伝承の「畳紙
 (たとうがみ)」であると、解説されています。   

 佐久間八重女著「古典折り紙」にての
光弘式(重ね折り)の「お雛様」の写真
です。(かやら草)での(描き入れ)と
の違いをご鑑賞あれ!        
 なおこれ平凡社からの豪華本です。 

光弘式作品紹介 その3

 では、内山道郎作の「10種のとり」の折ったものの中、今回は残りの4種を紹介してみましょう。

4番目は「鶏(にわとり)」。(とさか)の
表現がユニークでしょう。そしてモダンな感じ。
原型は(ざぶとん折り)+(魚の基本形)。  
 なお、(とさか)は紙裏なので色変え出来る。
 けれど(ハンケチ折り)とて白一色で折った。
3番目は「鴉(からす)」。光弘式の鳥は、その
足の折り方が独特で、ユーモラスです。とくに次の
2番目の作品では、それがより強調されています。
「からす」の原型は(おりづるの基本形)です。  
ほらね!楽しい足の造形でしょう。
これ、ちゃんと立つのですよ。ちょっと
不安さを覚えるサイズですのにね!  
いや前置きはこのへんで、これ2番目の
「鶴(つる)」です。ユニークですね。
 そして原型は(おりづるの基本形)です。
 さあ、トップの作品が「鳩(はと)」。
なお説明文はほとんど同じもので、それを
読むと、どうやら(ハンカチ)で実際に折
ったものを付けて、それを(見本)とした
 とも思え…すると折ったものが(商品)か?

 ところで、これらの造形を今の目で見ないでください。1937年にこんな高い技法のおりがみが在ったのだ、とのこととして見てください。今では(当たり前)という折り技術は、まずは(革新の精神)の所有者が居られて実現されるのでしょう!

 おっとそれから、もう一つ言っておきたいのは、復元時、折り手の性格というのがどうしても現れます。かくてここまで10点には、笠原の好みなどが出てしまっているでしょう。内山氏の時代とは(折る素材)も異なりますしね。その点はご理解願います。
 道郎さんご自身で折られたものは、きっと素朴で技法の目立たないものだったのでは?そのように思っています。

2019/07/09

光弘式「とりたちの姿」 つづき

光弘式作品紹介 つづき



7番目は「伽藍鳥(ペリカン)」です。
(ざぶとん折り)プラス(魚の基本形)から。
  6番目は「鴛鴦(おしどり)」。
残念ながら、(オス)の姿だけ。
(ざぶとん折り)+(魚の基本形)
での作例です。        

 ちょうど半分の5番目は、「雀(すずめ)」。
唯一(飛んでいる姿)です。         
       さて、この作例の折り方図のみ下に写真紹介  。


5番目の「雀」の折り図です。
こんなのが12枚の資料です。
ファイルの中に挟まって、52
年忘れて来たという次第です。


 前項で3つの光弘作例の姿を紹介しましたが、ここではまた3例の紹介でした。どれもいい形でしょう!
 何の外連(けれん)も無いし、鳥の胸部の丸みの出し方など、エレガントなのですね。ともかく私たちは、内山道郎さんとは「花紋折り」という孤高の美の花園の作者としての認識が強いので、このような鳥作品が意外で、(ウロコの取れた目に)新鮮なのです。

 なお、内山道郎氏の著書のことですが、昔、書店にて1書を見付け、…迷いに迷って買ったものを持っている筈ですが、…お気の毒と思うのは、記憶において、その表紙や図解や口絵に魅力が感じられなかった。かくて買うのを迷った! で、まあ、本棚のどこか隅っこに放置しているでしょう。未だ確認出来ていません。確か(重ね折り)の作品が紹介されていたと、おぼろに覚えています。

 が、そんな本としての(出来具合)などで評価せず、実際に折ってみるならば、その魅力は理解されたことでしょうにね。(当時は、本の容姿しか見ていなかったようだ!)

 その(光弘式)の造形美の、真の見事さを証明する実例は「佐久間八重女著 古典折り紙 平凡社1981年10月初版」です。

 道郎翁から直々の手ほどきを受けられて、その作品に心酔しておられる人の思いが満ち溢れているこの本は、これ自体が一つの芸術品のように思われます。まるで美術本を見ているようで、…ただ残念ながら、自分でも復元してみたいの思いは起きません。すなわちこの佐久間さんのご本にある、(重ね折り)や(花紋折り)は、私などでは手の出せない世界であり、私の(おりがみ理念)とは異なる世界のものと思うからです。

 さらに言えば、ここで用いられた素材には、道郎翁のアイデアにより、自ら染められた特別な紙も多く使われているのです!(ちりめん布に絵の具を塗り、上に和紙を乗せて手刷りプリントした、と聞いているユニークな模様の紙!)要するに、(光弘さんの世界)なんですね。

 私がおりがみで第一の要件と思うのは、(一般的なおり紙で、復元を気ままに楽しむ手芸)です。 紙を選びに選んで、1時間や2時間ではなく、何十時間、いえ、何日も掛かって折るおりがみ、それは私の理想の外のものです。でもその魅力を否定はしません。それはおりがみの別の分野→“個性”を主張するおりがみ、だと思うのみです。

 ともあれ、50年余前の私が、そっぽを向いてしまった光弘作品。しかし(おりがみの歴史)を語る上で、大事なものだと今は思います。そしてこの10点の作例で、内山道郎氏は、現代おりがみの(幕開けのお一人)との認識になりました。少なくとも私の中で。

 なお、これまた私の勝手な推測ですが、高浜利惠(たかはま としえ)さんの「小倉百人一首の歌人たち」や「能や歌舞伎の人形たち」は、光弘式(重ね折り)を後継するものだろうと認識しています。そしてまたこれも、私にはまるで手の出せない世界です。


2019/07/06

「鷲(わし)」の作者判明!

なんたる迂闊!

 家の中の整理を思い立った当初、まあ1ヶ月くらいでなんとか、と思っていたものが、1年経っても終わらない! なに?そんなに広い家!…なんて思われたら、そりゃ嬉しい誤解ですが、…ともかく箱と本と紙が…うず高く積み上がっているのです!

 まあほんとうによく(なにやら、かやら)を集めたり、作ったりしたものだとあきれます。しかし闇雲に手当たり次第集めたわけでもないので、それぞれの品には単なる思い出だけではなく、それなりの存在の理由もあるわけです。…でもまあ、わが棺が蓋われたときは、皆の目にはやっぱ(ごみの類)かなあ?!

 いや、これはそんな軽口をたたいてはいけない、大きな見落としをしていた資料(?)が出て来ました!

 昭和42年(1967)5月15日の日付にて、九州のおりがみ愛好家、児玉一夫さんからお送りいただいた「半巾形象圖解 鳥類之巻」なるものの(12枚のブルーコピー)です。
 お手紙には、『「光弘氏旧著、半巾形象図解」なる書を見る機会があり、複写しましたので送ります。…』 今から実に52年も前に、貴重なコピーをいただいておりながら、今初めてそれの価値に気付く! なんという迂闊さでしょう! 昔のブルーコピーとて、もう少々薄れ掛かって来ている始末!
 ただ、言い訳ではありませんが、この(12枚のブルーコピー)は、今改めて見ても儚げな姿です。一体この折り図、どなたが描いたのだろう?

 これをいただいた当初は、一瞥していた筈ですが、…当時の私には多分まったく魅力を感じなかったのだと思います。つまり、その後50年余のおりがみ遍歴があって、今初めて我が目の曇りが晴れたのだと思います。

 似た失敗は、(江戸の資料)「欄間図式(らんまずしき)」の“玉手箱”という、(ユニットおりがみの原点)たる作例を、本多功氏から戴いたご著書中で拝見していながら、当時の私の理念にて“切る”が用いられていたからでしょうか、興味が持てず、30年の余も忘れ果てていたことがありました。(現在では、この作例に完全に魅了されているのに!)

 まあ、言い訳ではありますが、私は新しい自身のものの探求が面白くて夢中で、過去を疎かにしていたのですね。ああ、なんたる目の濁り。でもまあ今、何とか間に合った!

 さて詳しく解説してみます。まず(半巾)とは(ハンカチーフ)のことです。(はんきん)と読むのだろうと思います。 そして児玉さんのお手紙にある(光弘氏)とは、我が師、内山興正(うちやま こうしょう)先生のご尊父、内山道郎(みちろう)氏(光弘←こうこうはペンネーム)。 折り紙史の中で、「花紋折り(かもんおり)」の創案者として高名な方です。(残念ながら私は、お会い出来る機会はありませんでした。)

 そして旧著とありますのは、昭和12年(1937)10月10日発行、著作者:内山道郎、とありました。わずかの紙数とて、本になっていたのかどうか分かりません。
 印刷所:内山(*)印刷所  発行者:中西儀兵衛  発行所:(株)中西儀兵衛商店

 はるか前に亡くなっておられる児玉一夫氏とて、詳細はまるで分かりません。そもそもそういうことを詳しく明かされない方でした。(* 内山道郎氏は、発明家でもあられたそうで、次項から解説しますが、著名なデザイナー柳宗理(やなぎ そうり)氏が書かれた文章の中には、『内山氏は“単式印刷法”なるものを発明されている』とのことですから、ひょっとすると、内山氏ご自身の印刷所かも知れません。)

 さて(ハンカチ折り)と現代訳すれば、ここに示された全10種の「とりの姿」の折り方は、『ハンカチに(やきごて)を当てて折りなさい。…すると、贈答品にもなる。』というものです。でもそんな面倒なことをしないでも、ふつうにおりがみで折れるものです。

 具体的にその鳥の名を挙げると、1「鳩(はと)」、2「鶴(つる)」、3「鴉(からす)」、4「鶏(にわとり)」、5「雀(すずめ)」、6「鴛鴦(おしどり)」、7「伽藍鳥(ペリカン)」、8「雉(きじ)」、9「白鳥(スワン)」、10「鷲(わし)」の10種です。

 そして最後の「鷲(あやめの基本形から“不切”で折ったもの)」を、私は伝承おりがみの「蟹(4ヶ所の切り有る用紙からのもの。)」に次ぐ(最難度の伝承作例)と言ってきたものでしたが、ああ、そのオリジナルは内山道郎さんだったんだ!と、真相が分かったのでした。 あれまあ、とにかくこの認識、あまりに遅い!

 ところで、この資料をそのまま紹介するわけにもまいりません。そこで、まずは10番目の「鷲」から始めて、順序を逆に辿って、全10種を折ったものの姿でご紹介してみようと思います。
 ともあれこのおりがみ造形を復元してみますなら、本多功さんや吉澤章さんなどに繋がる、現代的な革新の技法は、内山道郎氏から発していることがよく判ります。

 一方、同氏が創案された(光弘式重ね折り)と名付けられた、人物などの姿を紙を何枚も重ねて折るおりがみがあります。道郎氏自身のご主旨は、(“死蔵紙面”の活用)とのお考えにて、例えば(持ち物などを内部から切り出す)などの手法から、『切りまくりおりがみ』だとか『現代のおりがみ造形理念を破壊するもの』…などと酷評する方も居られ、…それで私の目も塞がれて来たのだと思います。 いや、人のせいにしてはいけません。今は自身の不明を解かなくてはなりません。

 なお、ここでしっかりと明記すべきは、これからご紹介するとりたちは、まったく切ってはいません。ご子息、興正師の理念(不切正方形1枚折り)のものなのです。(現在の私は、この師の理念には反論している者であることは、所々で言って来ましたね。)

 それにしても、こんな大事な資料にこれまでまったく気付かないで来たことを、大いに恥じ入っています。ともあれ、これから3回にわたってその作品をご紹介します。

1枚の正方形から、2枚の翼、2本の足、そして尾羽
までを(不切)で折り出すのは、かつては大いなるパ 
ズルでした。ケイタイやパソコンなど想像すら出来ず、
   前川淳さんという逸材も、かく言う笠原とて、影すらも   
ないときの話です。はっはっは。          
  さてこの「わし」、(あやめの基本形)から折ります。
道郎さんと同じものを、私はこんなスタイルの
伝承作品として覚えた。光弘式の、ちょっとユーモ
 ラスな造形感覚より、この方がシャープな印象だが、
まあ、今はオリジナルの形に惹かれます。    

9番目が「白鳥(スワン)」です。
これは(ざぶとん折り)してから、(魚
の基本形)を折った原型からのもの。 

8番目の「雉(きじ)」です。
頭部の折り方がユニークですね。
又これは(おりづるの基本形)
からです。          

2019/06/06

(千羽鶴折形)の、最後の難問?

「瓜の蔓(うりのつる)」の正解は?

 おりがみ古典資料の至宝、「千羽鶴折形(せんばづるおりかた)」の最後の難問として存在するのが、「瓜の蔓」だと思います。理由は、この完成形と、用紙の切り方図の間には、かなり大きな齟齬(そご=食い違い)があるからです。

 なおそんな齟齬は、この「瓜の蔓」だけではなく、多数の作例にそれが見られます。例
えば「八橋(やつはし)」、「昔男(むかしおとこ)」、「呉竹(くれたけ)」、「九万里(くまんり)」、「四つの袖(よつのそで)」、「鼎(かなえ)」、「早乙女(さおとめ)」、「荘子(そうじ)」、「杜若(かきつばた)」、そしてここで取り上げた「瓜の蔓(うりのつる)」と、全49種の作例中、実に10点に明らかな(完成形と展開図との不一致)が見られるのです。(「千羽鶴折形」についてまだご存知でない方は、「おりがみ新発見3 日貿出版社」をご参照ください。)

 でも、まあ9種については、単純な間違いで、…それはこのような(連鶴)の考案者魯縞庵(ろこうあん)さんと、絵師、あるいは著者秋里籬島(あきさと りとう)さんとの間の(情報伝達のミスか、勘違い)でしょう。
 そして「瓜の蔓」についても同様な問題だろうと思います。とまあそのような判断からこれをむしろ(楽しいパズル)と考えて、私なりに解答を得まして、いくつかの自著にそれを示しました。

 ところがその後で、岡村昌夫先生から、原本の展開図にきわめて近い解答が示されて、私は「ああ!そうだったのか!」と、すっかり感激して、自身の解答を否定してしまいましたが、…その数年の後、改めて原本完成図をじっくりと眺めた結果、この完成形図を優先して考えるなら、私の解答がやはり正しいのではないか?と、そう思うところと成りました。

 とにかく、原本と、岡村先生の(シンメトリーに捉われない)見事な解答と、私の(かなり大幅な変更)による解答とを、下にご紹介しますので、ご興味のある方はどうぞ考えてみてください。
 ともあれおりがみって、こんな例から見ても、実に高級にして興味深いパズル遊びなんですよ!

原本での(瓜の蔓)です。
日本折紙協会発行の(復刻版)から。

子鶴の部分を、下側にして描き直した
図です。ここで、子鶴の姿をよく見てい
ただくと、それは完全に(独立)した形
でしょう!もしこのことを最優先にした
とすれば、岡村先生のものは、微妙なが
らこの完成図とは異なっているのです!
手前の(子鶴)の羽の先を見て。 

岡村先生の解答は、上図のようになります。それに
対して、左上のX図の私の解答では、ほぼ原本の完成図
と等しくなっているのです。なお、(ざぶとん折り)が
描き落とされたものは、実は他にも有るのですよ!  



2019/04/28

チャレンジ第2弾!

かやら草の「くじゃく」の謎解き

 足立一之さんが、私たちに残してくれた五作品についての(パズル的?記述)につき、私はそれらを一応は解いたと言いました。ただ、「くじゃく」については、それは正解とは思えないので、まだ謎解きの楽しみが残っているとも言いました。で、ここにその謎解き試案の第2弾をご紹介します。

 ただし、私自身これも正解とは異なると思っています。その理由は、これは(複合)での解答で、伝承の中には複合作例はほとんど無いからです。(“やっこさん”と“はかま”との複合は例外的な存在。他に6枚で作る「玉手箱」は、ユニットの原点と考える。)と、まあここでの解答は、伝承作例の「帆掛け船」からの折り方の発展ですから、その点で私のチャレンジの根拠とはなりますものの、まあ、やはり違うでしょうね?

 でもそんなことまったく「どうでもいいこと!」です。だってそれ(おりがみ、くふうの楽しさ)を楽しんでいるだけだからです。内山興正師の教えでは、『おりがみで一番の楽しみは、くふうする喜びを知ることです。』 ほんとにその通りなんですよ。
 まあそんな喜びを得るためにも、前にご紹介した「イメージ・ゲーム」をぜひやってみてください。

(帆)にだけ紙裏を出した「帆掛け船」
です。これを(鳥)に見立て変えますが
そんな試みは、前の(残る名前と消える
名前)のところでもご紹介しましたね。
なお、この「帆掛け船」は別名「だまし
船」とも言いますが、こんなふうに帆だ
け(反転)してしまってはだましぶねに
 はなりませんね!           


ほら!(尾羽)の大きな鳥です。そして、ー
これに(ジャバラ折り)した(尾羽)を差し込め
ば、ー                   

こんな「くじゃく」が誕生しました。

 実は、既に(第3弾)も出来ていますが、まあいずれの時にか機会があったら紹介しましょう。どうか皆さんも競争で考えてみてください。

2019/04/19

「ふね」を「帽子」へのアイデア

スペインの古書(紙の世界)での「ボート」

 まずは日本伝承の「ふね」の折り方、ご存知ですね? あの、最後にぐるっと反転して出来上がる奴です。ただこの作品、昔からこのことが苦手意識となっていたのですが、それはこの折り方、出来上がりが(しわしわ)になってしまうことが多かったからです。(写真)

 ところが2000年、サンフランシスコにて、ボブ・ブロコップ(Robert Brokop)氏から戴いたスペインの古書「ドクター・モンテロ著 紙の世界(既出)」の中に紹介されていた「ボート」の折り方では、ほとんど同じ形が、まったく(しわ)が付かないで出来る折り方が示されていたのです!(写真)

 前項で紹介した「ふぐ」でも、この(しわ)の問題の話をしましたが、同様な例としては「蓮の花」もそうですよね。これらの作品が考えられた頃のおりがみ遊びで使う紙は、(和紙)だけでしたから、まあ(しわ)が目立たないのですね。しかし、(技術革新の現代)であるのなら、こんな問題の解決は、むしろ楽しみの課題ですね。だから、こんな事例に出会ったときは、むしろ楽しんで考えてみたいものですね。

 それから、前掲したスペインの古書では、日本伝承の「ふね」も紹介されていますが、そこで面白いのは、(新聞紙など大きな紙で折って)「ふね」ではなく、「帽子」にするアイデアです。
 下の写真では、ボブ・ブロコップさんからいただいたマトリューシカに、そんな帽子案のモデルになってもらいましたよ。

日本伝承の「ふね」
スペイン伝承の「ボート」
この作品、完全に(技術革新)
が成されていますね!    
ねっ、こんな感じの「帽子」です!

「ふね」に(ざぶとん折り)をプラス
 して作る「モーターボート」もあるね。

古書「紙の世界」では、左のもの
のように、(長方形用紙)から折る
ようになっていましたが、右のよう
に(正方形用紙)でも折れますね。

2019/04/16

(かやら草)の「ふぐ」

二人の先輩が発掘してくださいました。

 さて、次に(かやら草)の「ふぐ」について考えてみましょう。しかし、これは既に解決済みのようです。
 おりがみの歴史研究の第一人者であられる、岡村昌夫(おかむら まさお)先生と高木智(たかぎ さとし)氏との探索にて、この作例については、実際に折られたものの伝承が在ることも判り、まあ『ほぼ間違いなくこれだろう!』と思いました。(高木智氏のコレクション「森脇家旧蔵のおりがみ」の中に、この「ふぐ」を折ったものがあったと!)

 それから付け加えて言いますなら、この「ふぐ」とほとんど同じ造形のものを「なまず」とした例が、つじむら・ますろう著・絵「伝承おりがみⅢ 1984年 福音館書店」に、古書を出典として紹介されています。つまり、折り方までしっかり伝承されていたのでした。

 なお、「ふぐ」と「なまず」。岡村先生はこのほぼ同形の二者のことを解説しておられます。ともあれ、そんなこんなで、この作例についてのなぞは、解決されたと、私はそう思っています。

つじむら・ますろう氏の本の図解に従って
和紙で折ったもの。左が「なまず」で、右が
「ふぐ」です。和紙だと(しわ)が目立ちませ
んが、洋紙だと目立ってしまいます。   
そこで折り方を少しくふうして、しわがつき
難くくしたのが、下の写真のものです。  

「ふぐ」

「なまず」
ふぐでの(ひれ)を、(ひげ)にして
の見立て変えですね。        

2019/04/13

(かやら草)の「ふくらすずめ」

「ふくらすずめ」、しっかり伝承されていますが…?

 きっと皆さん、この名の伝承作品よくご存知でしょう。(下の写真参照) でも私、この造形にどうしても(すずめの姿)が感じられませんでした。 それから(ふくら)という言葉には(福良)の当て字を与えている資料もありますね。

 ところで、(ふくらすずめ)という名を昔、母や姉たちの会話の中に聞いた覚えがありました。
 すなわち(帯の結び方)あるいは(髪の結い方)の言葉だったように覚えていました。で今回、改めて広辞苑を引いて見ました。すると、まず『肥えふくれた雀の子、また、寒気のため全身の羽毛をふくらませた雀。』との説明の後に、『女の髪の結い方の一』と『帯の結び方の一』ともあって、私の記憶が正しかったことが分かって嬉しかったです。

 さてここでは、そんな自慢が目的ではなく、この伝承の造形が、(冬のふとったすずめの子)とは見えず、(髪型)や(帯の結び方)の方が似合うように感じていたのです。

 ところでもう一つの疑問は、この「ふくらすずめ」は、実に易しい折り方のものなのに、「かやら草」の記録者、足立一之さんは、なぜ『その折り方がよく分からないので、紹介出来ない。』なんて記したのでしょう? 多分、全然違う造形だったのでは?

「ふくらすずめ」として伝承されて
いるものは、この形ですね。でもこ
の形にはスズメの姿は見い出せない
でしょう。なお、「ふくらすずめ」
の名で紹介されている形にやっこさ
んの形をスズメに見立てた2種があ
ります。ところがつい先年、岡村昌
夫先生がやっこさんの形を「すずめ
踊り」と題した資料のあることを、
明らかにしてくださいました。  
「ふくらすずめ」の名で、こんな
造形も伝承されています。なお、
やっこさんそのものを「すずめ踊
り」との見立てのあることは上記
の通りです。         
どうしてもスズメに見えなかった「ふくら
すずめ」を、少しでもスズメらしくしてみよう
の折り変えです。「ふくらすずめ」の原型を少
し折り変えるだけですから、折ってみて。  

左の原型を右のようにしてください。

 さて、上のような折り変えから、少なくとも雀らしい造形にしてみましたが、でも満足できませんでしたので、さらにくふうを進めて、別伝承の「ふくらすずめ」2形が「やっこさん」からの見立てであったことから、私は今度はやっこさんからの「すずめ」を試みてみました。 その結果が下の写真のもの。これには(足)が付いていますよ。

(やっこさん)からの「すずめ

「やっこさん」の半分を反転させ、
そこから三角のかどをつまんで折り
それを(足)にして、「すずめ」と
してみました。なお奴よりさらに1
回(ざぶとん折り)を増やして折る
と、嘴が二つになったり、目の表現
が出来たりしますよ。      
上記説明のもの。
「ふくらすずめ」についての探索は、私の中では以上で終了しました。でも(福良)を付けない「雀」は、大好きな鳥ですし、くふうが楽しいので、すでに10種以上くふうしていますが、これからも楽しむことでしょう。





2019/03/21

消える名前と残る名前

「つの香箱」、「奴さん」、…そして、

つの香箱
この(つの)部分には、左のような折り
の装飾をした例も伝承されていますね。

 まずはこの作例で(つの)の語を外して「香箱」というのを広辞苑で引いてみる。『香を入れる箱。香合』。古い歴史に彩られた奈良や京都でなら、こんな言葉も生きているのかも知れませんが、私には判らない。ただ、その造形はとても魅力的です。
 でも「つの香箱」? それって、具体的なモデルとして、現実に存在するもの?
 おりがみの作品名には、結構なぞが多いのです!

 続いて「奴さん」は十分よく知られた名前ですが、もし小さい子供から、『奴さんってだーれ?』と聞かれて、あなたはどう答えますか? 私にはすごく難しい問題です。

 さて「奴さん」からの関連で、まったく同じ造形を呼ぶ名称として有る「薦僧(こもぞう)」となると、もうそのなぞはきわめて底深い! 私は当初、この名前は「虚無僧(こむそう=奴さんを縦に二つ折りして、顔部分を引き出して笠にした形、大正の詩人金子みすゞは、“折紙あそび”と題した詩で、この作品名をあげている。)」のことかと思っていたが、岡村昌夫(おかむらまさお)先生と高木智(たかぎ さとし)氏の両先輩は、(笠の形態)などから見てもまったく別物だとの教えです。

 しかし、広辞苑では『虚無僧の異称』とあるのですが、両先輩共にこれとは見解を異にされておられるわけです。(有名な辞典であろうとも、闇雲に信じてはいけないと!)
 浅学の身ながら、私はいろいろと考えまして、「虚無僧」でないのなら、言葉は悪いですが、(おコモさんのような僧のこと)で「コジキ坊主」のこと?、と思った。 そして高木さんには半ば賛同を得た!
 正直な話、この言葉の意味するところを深追いすると、なんか恐ろしい闇に出会うかも知れないような妄想を抱きました!

 なおこの作品名は、大岡隼人(おおおか はやと)という人が、亨保19(1734)年に著した「欄間図式(らんま ずしき→この資料の様子はこのブログの最初の方の、(サイコロ、すなわちキューブの魅力)の項で示しましたね。」という欄間の図案集の中の(折形)と題された、おりがみデザインに示されているところからのものだけのようです。 

 でもまあ、「虚無僧」ですら死語になりつつある現実から、「薦僧」の語が残ることはないと思われる。それにしても、部屋の装飾としての(欄間)に、「コジキ坊主」の姿を飾りますか!?

「やっこさん」は、その正確な意味は判らなくても、その造形についての固有名詞として残るだろう、とそう思う。
 ただ、貴族や武士の衣装である「袴(はかま)」を、召使の身分である「奴さん」が履くのはおかしいことなので、もし「袴」を履かせたならば、「さむらい」という作品名にすることを提唱したい。(下の写真参照)(こんな視点を得たのは、十数年前のことで、それ以前には、平気で「やっこ」に「はかま」を履かせていましたよ。)

 次に、「足付き三方」というのがある。これは、おりがみ作品としてはしっかりその造形が伝承されているが、前の項で解説した通りその実際がよく判らないが、足の付かない「お三方(おさんぼう)」はよく知られている。

 なお私には「足付き三方」は、(どうぶつの4足表現)に結び付いて、大いに活用している折り型のものです。いずれにせよ、古人が見付けた楽しい造形は多く残ってほしいとの願いから、それらの魅力を現代なりにアピールしたいのです。(下の写真参照)

 他に「大砲船(たいほうせん)」「切り子とうろう」…なんだか影の薄くなった名前は多く有るようで、さみしい!

 まあ、そんなさみしさを打ち消すためにも、上記の作品たちに新しい魅力を付け加える試みのものを考えて行きましょう。で、そんな私の思いからの試みを下に紹介します。

説明の難しい「奴」より、
いっそ「はかま」をはかせての
「さむらい」としたらどうでしょ
うかねえ?         

「足付き三方」の(足)をどうぶつのそれに
見立て変えして収穫した「いぬ」ですよ。

「つの香箱」の高さを変えて見た。
こんな試みも、それなりに楽しい。
なお、いちばん手前が正態で、こ
れを平面につぶしてみると、…  
「十字星のポチ袋」となり、…
これを上からそっと吹くと、よ
く回る「吹きゴマ」になってい
ましたよ!         
なお、お札を入れるには、1辺
が19cmくらいのサイズが必要
ですから、15cmサイズなら、
コインを入れましょう。   
         
「大砲船」とは奇妙な題名!
でも、このぶっそうな名前の
作品を、見立て変えしようと
考えて、次のような「はと」
のイメージを得ました!  
戦争の作例を、平和の作例へ
とイメージチェンジ!   
これ(くふうの醍醐味)!
大砲部分を(尾羽)に、
そして二つのかどの(へさ
き)を(足)に、(とも)
を(あたま)に見立てるこ
とで、「はと」の姿を! 
「切子とうろう」は、まず
は「お化け提灯(または、
目玉提灯)」と見立て、そ
して次は、前の項での「銀
河10人衆」の一人に見立て
変え!?        

2019/03/12

古典資料「かやら草」

楽しいなぞなぞ

 この資料のことを少しだけ具体的に言いますと、足立一之(あだち かずゆき)という実に多趣味の江戸の人物が、興味の赴くままに様々な書に触れ、それらからの抜き書きを、実に230余冊のノートに記録して残したもので、その記録の最後の巻にでしょうか、弘化2年(1845)とあるそうです。そこまでには、きっと永い収集の年月があったことでしょう。

 ところでその(21巻から50巻まで)を「かやら草」と題しており、その中の27巻と28巻、すなわち「かやら草」の巻七と巻八の中に(おりがみの筆写物)を残してくれたのです。(“かやら草”というのは実際の植物の名ではなく、"なにやら、かやらと種々(くさぐさ)”を記録した、の意からのネーミングでしょう。)

 さてこの記録には、かなり手の込んだ作品の折り方が36点ほど、上手な絵で描かれているのですが、巻八のおわりに『…孔雀(=くじゃく)、蟷螂(=かまきり)、ふくらすずめ、ふぐ、狐嫁入り、などの作例があるが、その折り方はよく分からないので略します。(以上は意訳です。)』とあって、最初の2点、つまり「くじゃく」と「かまきり」が、私たちに残された楽しい(なぞなぞ)でした。 ほかの作例は、現在は一応伝承作品などから当たりが付いていますので、なぞなぞの度合いは低い。

 ともあれ、そんな折り方不明の5点について、私なりの解答は既に得ております。そして「かまきり」と「狐嫁入り」については既に「ミニチュア・ボックス」と「久しぶりにミニチュア・ボックス」の項でご紹介しました。

 で、ここでは「くじゃく」について私の解答を写真紹介します。 もとよりこれは私なりの解答であって、足立さんが目にされた折り方と同じかどうか?には、まったく何の証明も出来ません。でもとにかく、私にはとても楽しいなぞなぞ解き、そう!パズルでもありました。(全5作例共に、まったくの私の推測解答です。そして「ふぐ」と「ふくらすずめ」については、後日解説したいと思います。)

 なお以上について、詳しく知りたい方は、拙著「おりがみ新発見3 古典から最新作まで300年の絵巻 2005年 日貿出版社」をご覧くだされば幸いです。もっとも、これ以降、新しい発見など続いておりますから、この著書に示したものは、2005年時点でのなぞとその解答ということです。

 これは(正方形1枚)からの(不切折り)です。
でも古人は何の拘りもなく(はさみ)を使いますか
ら、この折り方は足立さんが見たものとは違うこと
でしょう。だから(なぞ)はまだ解けていない?と
思うと、ああ、まだ楽しみは残っているようだ! 

これは(ミニチュア・ボックス)とし
て既に紹介した「蟷螂(かまきり)」
でしたね。            
(切り込み)を使ったこの私の解答例
なら、あるいは正解に近いかも知れない
 と思うも、まだ違う解答があるかもね?