2019/04/19

「ふね」を「帽子」へのアイデア

スペインの古書(紙の世界)での「ボート」

 まずは日本伝承の「ふね」の折り方、ご存知ですね? あの、最後にぐるっと反転して出来上がる奴です。ただこの作品、昔からこのことが苦手意識となっていたのですが、それはこの折り方、出来上がりが(しわしわ)になってしまうことが多かったからです。(写真)

 ところが2000年、サンフランシスコにて、ボブ・ブロコップ(Robert Brokop)氏から戴いたスペインの古書「ドクター・モンテロ著 紙の世界(既出)」の中に紹介されていた「ボート」の折り方では、ほとんど同じ形が、まったく(しわ)が付かないで出来る折り方が示されていたのです!(写真)

 前項で紹介した「ふぐ」でも、この(しわ)の問題の話をしましたが、同様な例としては「蓮の花」もそうですよね。これらの作品が考えられた頃のおりがみ遊びで使う紙は、(和紙)だけでしたから、まあ(しわ)が目立たないのですね。しかし、(技術革新の現代)であるのなら、こんな問題の解決は、むしろ楽しみの課題ですね。だから、こんな事例に出会ったときは、むしろ楽しんで考えてみたいものですね。

 それから、前掲したスペインの古書では、日本伝承の「ふね」も紹介されていますが、そこで面白いのは、(新聞紙など大きな紙で折って)「ふね」ではなく、「帽子」にするアイデアです。
 下の写真では、ボブ・ブロコップさんからいただいたマトリューシカに、そんな帽子案のモデルになってもらいましたよ。

日本伝承の「ふね」
スペイン伝承の「ボート」
この作品、完全に(技術革新)
が成されていますね!    
ねっ、こんな感じの「帽子」です!

「ふね」に(ざぶとん折り)をプラス
 して作る「モーターボート」もあるね。

古書「紙の世界」では、左のもの
のように、(長方形用紙)から折る
ようになっていましたが、右のよう
に(正方形用紙)でも折れますね。

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