2019/07/24

透明おりがみ

セロファンとプラスチック

 昔も今も(セロファン)という紙には、とても不思議感を覚えます。20世紀の初めの頃に、スイス人科学者の発明になるそうですが、パルプから作られているそうなのに何故透明なのか? それで不思議に感じるのです。

 ところで、このセロファンを折るときは、指の汗など湿気に注意しないと、しわが出てしまうことです。
 しかし現代は、セロファンとそっくりな、プラスチックによる(透明おりがみ)があって、これだとしわも出ない上に、曇りを水で拭き取ることも出来、折りあがりもぴしっと決められて、まあ気分はいい。

 さて(おりがみ遊び)に使うぐらいなら問題にならないでしょうが、今世界中で(プラスチックごみ)のことが大問題になっていて、その排出量において、日本はワースト2位だそうで、気が引ける。

 でもおりがみ愛好者の一人として、この新素材は正に夢の紙です。既にこのブログの始まりの頃に、宝石のような表情のものや、ちょっと硬くて折り難いものの、それなりに斬新な造形や用途をもたらせてくれる透明なものなどを紹介しましたが、二昔前くらいから上記した通り、セロファンと同じように(きっちりと折れて)、美しい色も付いた透明なおりがみが売られています。
 ただ、プラスチックがセロファンと異なる重大な問題点は、もうよくご承知のように、廃棄されたものが(自然還元)されないことだ。

 まあ、おりがみにしたものはとっておくので、ほとんどごみ問題にはならないが、プラスチックのごみは分別をしっかりとし、リサイクルしてもらうようにしよう! とにかくも世界ワースト2位は返上したい! いやそんな順位などではなく、地球環境を皆で守りたいということ。





(追記)この項目を書き終えた少し後、 NHKTVで「プラスチックごみ」のことが特集された。 それを見て、これが如何に深刻な問題かの現実を知らされて、ぞっとした。
 とくに(海洋汚染)と(マイクロプラスチック)の恐ろしい現実に!

 でも救いは、何年も前にこの問題の深刻さに気付いたオランダの青年が、海洋からその除去を実行するための方策を提示したNPOを立ち上げ訴えたところ、それをテレビが取り上げてくれて、そんなアイデアを表明する熱いプレゼンテーションとなったことから、世界の良心から多くの支援が寄せられ、現在具体的に(太平洋ごみベルト)からの除去の行動が始まった、というニュースだ。

 まあ大変な問題とて、一朝一夕には解決されないようだが、嬉しく頼もしいのは、このオランダ青年、決して激することなく、誰を責めるでもなく、静かに、しかし挫けることなく、坦々と行動と思考を進めていることだ。
 そしてこんな活動がきっかけとなって、(生産量の制限)や(使い捨ての禁止)など、企業サイドからの問題意識も湧き出してきているとのことも、希望に思えた。

 なお日本でも、廃棄されたプラスチックごみを、(使えるプラスチック原料)として完全にリサイクルする工場を稼働させている企業があるとのことにも、実に大きな希望を見た思いでした。

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