2017/06/25

サイコロ、すなわちキューブの魅力

 キューブの六つの面に、1〜6までの数を示したものがサイコロですが、その場合、背合わせ面の数字は、足すと(7)になっています。そのスタートの数字の組み合わせのことから、それを「一天地六」と言っています。やくざ映画なんかで聞く言葉ですね。

『お豆腐は、賽の目(小さな立方体の形)に切って。』料理場で聞く言葉ですね。

「ぞろ目」に「丁半(偶数、奇数)」どちらも2つのサイコロの目の出方を指す言葉。これは時代劇での常用語ですかね。

『賽(サイコロ、采配のこと)は投じられた。』シーザーがルビコン川を渡るときの決断の言葉だそうですが、…左様にサイコロは昔から在り、そして身近なものです。

 ところで30年近く前、2枚のユニットで、その表面の色の部分が、紙裏面に1〜6までと増えて行くように成って現れ、加えて天地の面の合計が7となるようなものが出来たときは、自分でも驚喜したものでした。(この“おりがみサイコロ”の折り方は、昨年30年ぶりに復刻出版していただいた「折り紙百科 日貿出版社」に載っています。)

 さて私のおりがみでのライフワークのテーマは「キューブの探求」とは、諸所で言って来たことですが、実は亨保19(1734)年の「欄間図式」という最古級資料の中に、「玉手箱」と題したキューブの作例が、完成形のみのイラストで示されています。その折り方に関しましては、本多功氏が昭和の初期に出版された著書の中に3種のスタイルで図解紹介されております。かくしてこのことは、伝承の証言とでも言えるでしょう。

 ともあれこの資料を見るに、キューブの魅力の探求は、古くして新しい課題と言えるようです。

            画面には(1)(2)(3)が見える。
おりがみダイス(2枚組みのユニット式)



最古級の資料「欄間図式」


キューブの断層
(ここには、正方形、正6角形、菱形、シルバー矩形、の4つの図形が示されます。)

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