2017/08/20

孫の作例

「かに」それは傑作です!

 私、とくべつに身内を贔屓するつもりはありませんが、今、接しられるこどもといったら、時折遊びに来てくれて何時間か遊んでいる孫の様子を見ることしかありません。そしてほんの偶の出来事ですが、おりがみの傑作に出会えることがあり、そんなときは、心から嬉しくなります。

 かつて友人や知人と頻繁に会えたような時には、彼ら、彼女らのこどもにも会え、その
結果、見事な作品に出会えることもあり、そうした、もしかしたらいずれ忘れられてしまうかも知れないような造形を、出版ということが盛んだった時期には、すぐに記録して紹介したりしていました。(私自身の息子と娘にも、1点づつですが傑作があり、本に紹介しました!)
 しかし、今では会えるのは身内の孫くらい。それは、もう外出して人に会うのがかなりしんどくなった年齢によります。加えて友人知人も同様、皆結構高齢なんですね。

 ところで、孫の彼ら、彼女らが、自分のおじいさんがおりがみの本を書いているなどのことを知ったのはつい最近のことで、なおかつ、そう親から聞いて知ったといっても、それがどんなことなのかは、あまりよくは判っていないだろうと思う。ただ遊びに来たおじいさんの家には、おりがみが高く積み上がっているので、遊びの合間に、おりがみに興ずることも多くあるも、多分幼稚園の中と同様、一人一人勝手に折って、切って、楽しんでいるのです。(5人の孫の3人は、既に小学生となっています。なお私は、折り方を教えたことはありません。『何か折って』と言われれば、「はばたくとり」などを折ってやることはあります。それくらいです。)

 さてこの春休みのこと、娘のところの2番目の男の子が、私の目に「おっ!いいな!」と思える造形をささっと折って『かにだよ。』と、皆に見せてくれた。これ、最初は『ふねだよ。』と言って、それも「いいな!」と思ったが、すぐさま(へさき)と(とも)をはさみで切って、「かに」にした次第。
 「ふね」と言っていたものは、(かにのはさみ)をまっすぐに戻したもので、ちょっとクレオパトラのふねのように、豪華な感じのものと私の目には映りました。
 ともあれ、彼の折ったままの「かに」を写真紹介してみます。なお彼の姉さんルナが4歳のときに、傑作「へび(その年の干支)」を作り、これはすぐに図解して、そのプリントを同志の皆さんにご披露したりしました。(息子と娘の傑作もそこにイラスト紹介)

 あまりに身内の話とて、ここでは5歳のリクトの作品の紹介だけに留めます。さてこの夏休みにも遊びに来てくれたが、今回は傑作には出会えなかった。ただ、いちばん小さな女の子ミレイは、切り紙に夢中! おりがみを折ってから切るもので、幾何模様のかなり美的なものをさっさか切る! 思うに、幼稚園に教え方の上手な良い先生が居られたのではないかと思う。つまり、切ったものを開くと、どんな形になるか?を、それなりに予想してやっているように見え、それは切り紙の魅力を理解しているようで、そこに良い指導があったと思われるからです。
 話が長くなってしまいました。リクトの傑作紹介をしましょう。

リクト5歳の「かに」

 さてこの「ふね」と「かに」とを見て、久しぶりにおりがみへの意欲が出、「ふね」には(帆)を、「かに」には(め)と(あし)を付けてみました。まあ、常套的な形かも知れませんが、ともかく本当に久しぶりにイマジネーションに刺激を受け、喜んでいます。

ふね
かに
勝手に(複合)のものにしてしまった。

1 件のコメント:

  1. 初めまして。40半ばの男性です。幼少の時から折り紙に親しんできました。折り紙歴40年あまりです。創作の才能はありませんので、もっぱら再現専門ですが。笠原先生の本を子供の頃から愛読していました。ただの作品集ではなく、1冊を通じてテーマが明確であり、子供向け(と思われる)本でも一切の手抜きなく幾何学の難しい話が入っていたり…。年齢を重ねるごとにそのすごさが分かって参りました。大人になってから出版された本は欠かさず購入していますし、古本でもできる限り購入しています。過去のすばる書房からの一連の作品集も、超難解マニア向けも素晴らしい内容ですが、先生の折り紙に対する一貫した姿勢が一切ぶれていないこともすごいなぁと感じています。そして、プロの、それも第一人者の先生に対して、失礼な表現になってしまいますが、最近の著作の作品からは、どんな基本形からも自由自在に形を取りだしているような印象で、本当に名人なんだなと感服しています。このブログは前川淳先生のブログから偶然知りました。子供の頃から雲の上の,住む世界が違うと思っていた先生と「つながる」ことができ、とてもうれしく思っています。最近、新刊を目にしないのでなおさらです。出版や意欲について少し寂しいお話も聞こえてくるのですが、先生の新刊を心待ちにしています。お体も充分にいたわらないといけない年齢とは存じますが(私の両親と同世代ですので)、これからもますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。うれしさの余りたくさん書き連ねてしまいました。失礼の段お許しください。また、もしご不快でなければ、また書き込ませていただきます。

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