2020/02/22

198、サッカーボール つづき

それは(幾何図形)ですよ!

 前項で、「サッカーボール」が出て来ましたが、それを幾何学の方での名前にて言うならば、「角切り二十面体=Truncated icosahedron」だそうです。
 何やら小難しい名称ですが、まあ「サッカーボール」ならOKですね。「セパタクロウボール」と呼びたい思いは山々ですが、まあ、サッカーの方が通りがいいようだ。

 さてところで、このような(テープ編み)の造形が面白くて、このサッカーボールをもう少し研究してみました。

 すなわち、6本のテープ編みを、3本でやったらどうなる? 4本では? 5本では?とまあ、そんな考えです。するとそれは思った以上に楽しい結果を見せてくれました。
 2回にわたって、それらを紹介してみましょう。

2020/02/18

市松パズル物語 2

アメリカの名人の凄さ

 3×3の市松模様を(6回で折る)という凄い問題に、楽しく悩まされている中で、ともかく「市松模様」を、下図のような一般的な(8回折り)とは別の折り方は?と考えて、色々と折ってみると、折り回数は減るどころか、どんどんと増えて…9回、10回、11回、…でもまあ、ともかくも(市松模様)となるところまで手は止まりません。

 でも、それを手にすると、何回折りでも楽しくなる。つまり折ること自体が「おりがみの魅力なんだ!」というわけなんですよ。
素直な折り方での(市松模様)は(8回折り)が必要。

 ところで、私がふた昔以上も前に、こんなおりがみパズルを楽しんでいた頃だった。アメリカのおりがみ名人ジョン・モントロール(John Montroll)さんが、驚きの本を出版された。(おっと、市松折りの話の発端は、この本の話題からだったかも知れない。)

「ORIGAMI INSIDE-OUT Antroll Publishing Company 1993年刊」がそれで、これには何と!(不切正方形1枚折り)にて、8×8の「チェスボード(Chess Board &Table」の折り方が示されていた!
 これは(15cm)のおり紙でもちゃんと折れた。 まあ今のコンピューターおりがみ蔓延の時代では、これなど易しい部類の作品かも知れないが、当時は本当にびっくりさせられたものだった。
モントロールさんの凄い著書

 なお彼は同じこの著書の中で、「縞々の尾のあらいぐま(Raccoon)」や「縞模様まで折り描いた虎(Tiger)」や「ツートンカラーのいくつかの幾何立体図形(Geometrics)」など、頑として全てを(不切正方形1枚折り)に徹していて、あっぱれだと思った。

 私にはこんな芸当をする技量は無いので、逆に、「2×2の表裏共に市松模様」なんていう考えの方に向かう。これは、テレビを見ながらでも楽しめる類のものだ。 いずれにせよ、(おりがみパズル)はいろんなスタイルで考えられるだろう。そしてそれらはいつも指と頭の体操となってくれるのだ。

2020/02/14

市松パズル物語 1

(パズル懇話会)で聞いた話から

 もうふた昔も前のことです。私は(パズル懇話会=Academy of Recreational Mathematica
Japan)」という、大変レベルの高い会に入れてもらっていました。
 大学の先生や著名なパズル研究家などが多く、入れてもらったのは嬉しいものの、月一回の集まりで発表される事柄の半分近くは理解出来ないものですから、窮屈感が強かったのですが、気楽な飲み屋での二次会が魅力で、それで何年か留まり続けていました。

 さて そんな集まりの立ち話の中で、『おりがみで(市松模様=checker)を(3×3)で折ることを考えると、常識的には(8回の折り)が必要だが、当会のエースの一人はそれを(7回の折り)で可能だと、前に発表してましたよ。』と教えてくださる人がおられました。
 帰宅して試みてみると、いやっー!こりゃ難しい! 私は三日掛ってやっと答えを手にしました。

 ともかく私なりに答えを得たので、この話をおりがみ仲間に自慢げにしたようです。すると、これが密かに伝聞されたようで、しばらくの後『私も出来ました!』とて、答えを手渡されました。東京の小松英夫(Hideo Komatsu)さんがその解答者で、…私の解答より(一回り大きく)出来たものでした。
 つまり同じ(7回折り)でも違う折り方なのです。 私はパズル懇話会の方の解答を知りません。だから、それが私と小松さんのもののどちらかと、同じものか違うものか? ともあれ「答えは一つではない」ことを知ったわけです。

 ぐっと下がって2012年の夏のことです。久しぶりに会った愛知の川畑文昭(Fumiaki Kawabata)さんが、このパズルのまた別の答えを提示してくれました。 そしてこの解答はまた別の折り方のものだったのです。私と小松さんとの解答の、丁度中間の大きさになるものでした。
 具体的に言いますと、小松さんの答えは(全体を7等分したサイズでの3×3)。川畑さんの答えは(全体を8等分したサイズでの3×3)。そして私の答えは(全体を9等分したサイズでの3×3)とて、サイズ面からは私が最下位?
左から、笠原、川畑さん、小松さんの(7回折り)解答

 ところで、です! 2020年、つまり今年の川畑さんからの年賀状に、とんでもない記述がありました。『私の友人が、3×3の市松模様折りに、(6回折り)の解答を見つけました!』
 本当かい!? 7回折りでもあれほど時間が掛ったのに!? 川畑文昭さんって、大いに真面目な方です。 で、この話を心から信じて考えています。…しかし、一ヶ月半考えてまだ答えを得ていません!

 世界最難問と自称する(21・スクエア・パズル)の二つの未解決問題と違い、この超難問には答えが在ると知らされているのですから、頭のトレーニングとして、こんなに楽しい話はありません。でもムズ過ぎる!

 なお、探求の途中で楽しい造形を得ました。 それは写真の「6回折りの、市松模様のハート」です。(要するに、3×3の1コマが足りないものです。)
6回折りの「市松ハート」

 


2019/12/15

(7)という素数からの正7角形。

ラッキーセブン!

 ラッキー7とは、野球から来ている言葉だそうだ。よく7回で逆転劇など起こるからだとか。でも前にも言ったが、日本では(七転び八起き)で、8こそ良き数! まあまあ、どうでもいい縁起担ぎではありますが、おりがみでは実に楽しい数ではあります。だってこれ2、3、5に続く一桁最後の(素数)!

 かくて素数7からの(正角形)は、実に魅力的なテーマ。でも定規とコンパスの使用範囲では(作図不可能図形)とされていますよね。

 さてところで、イギリスの50ペンスコイン(…昔の知識で、今どうなっているかは分かりませんが、以前手にしたそれは「正7角形」になっているのですが、7角形のままではコイン販売機では使えませんね。) そこでこの「正7角形」を、(定幅曲線=ルーロー)にしてあるのです。

 正多角形を転がしても、その幅が一定になるよう
にするために、辺を(膨らませた)ものを「定幅曲
線ルーロー」と呼んでいますが、このルーローは発
見者の名前ですね。              
 この理論の活用例で有名なのが「ロータリー・エ
ンジン」で、それは正3角形のルーロー形を使って
いますね。                  
私の知る範囲で、正多角形を通用コインに使用
している例は、上のようなものがある。いずれも自
動販売機にても使用可能なように、定幅曲線にした
り、円の中での正多角形にしたりしているが、…?

 上掲の正多角形コインで、「正7角形」を用いている例で、この(作図不可能図形)をデザインした人は、何に拠って作図されたんだろう? 定規やコンパスでもだめ。さらに分度器を使ったって測れない! 考えれば不思議感が沸き起こる!

 もしかして?(おりがみ)に依ったんじゃあないだろうか? まさか? しかし、おりがみだとほんとうにこれが楽々と作図出来るのですよ!

 私は何度かこの(おりがみ)のことを宣伝していますが、…その一つが(引き算のおりがみ)と名付けた処方で、まずは、やさしく折れる(正8角形)を折り、その一つのかどを、(−1する=引き寄せて重ねる)ことで、(正7角錐)を作って、それを「正7角形定規」として作図する!のです。いいでしょう!
はいっ!これが「正7角形定規」です!

 この手を使えば、(正5角形)も(正9角形)も(正11角形)だって、…ともかく、こんなおりがみを教育の場で使わない手はないでしょうよ!
 遠い星に移られた伏見康治先生、阿部恒さん、これでいいでしょうか?



ごあいさつ

 さて今年は既に師走も半ば! まあ私はもう走れませんで、ただゆっくりと歩くばかりの者ですが、今年は本当に大変な年でしたね。風水害のすさまじかったこと! 私なんか風速15メートルくらいでも、体重も軽くなっているからきっと一発でアウトでしょう!

 難しい事なのかも知れませんが、来年はどうか、地球温暖化が鎮まって、静かな年であってくれ!と祈りつつ、ひとまずここで、当分の間ブログを閉じたいと思います。


(不切正方形1枚折り)の「茂った木」(既出)

2019/12/11

7等分折りをトナカイの頭に!

昔の思い出から

 随分昔、「七福神の一人、寿老人(じゅろうじん)の連れている(鹿)」というくふうで、鹿の角の表現にここまで見て来た(3〜8までの等分折り)のような造形を用いていました。
「座る牡鹿」

 そこでそのことを思い出し、自慢の?(7等分折り)から「トナカイの頭」を思い付きました。
 でこれに(からだ)のくふうを、それこそ(ささっと)やって、結構力強いイメージの「トナカイ」を引き出しました。
 写真からこの複合作品(頭とからだは“のりづけ”)、チャレンジしてみてください。

『あれまあ、もうオイラの季節かね。時間の経過が早すぎるぜ!』
(頭部)と(体)で、同サイズの紙の2枚複合。

2019/12/07

ライフワークの最新「キューブ」

それは(6等分折り)からです。

 1枚折りのキューブの、最新作として既に先年(カラーメッシュ=八下田章一氏開発の折れる布おりがみ)で折った物を写真紹介しておりますが、今取り上げていますテーマでの(6等分折り)からの作例が、そのときの物つまり下の写真の「キューブ」です。造形の安定も良く、自信作の一つです。

前に、布折りのおりがみで紹介しました。

 次に、「思案は中間に在り」との、私ならではの成果物(7等分折り)からの作例は、実に3つも工夫出来ました!
 その一つが、「茂った木」です。会心作です。久しぶりに紹介するテーマ例ですね。

左は(両面おりがみ)からです。

 さてここで、(7等分折り)からの傑作をお見せしましょう! 皆さんきっとよくご存知でしょう! 「ハシビロコウ」という名前で、じっと動かないことで人気となった鳥のこと! そんなユニークな鳥の姿が、この(7等分折り)から工夫出来ました!

「ハシビロコウ」

 さて最後の(8等分折り)は、くるっと(輪)に組むことで「ブレスレット」となります。現代は、びっくりするほど美しい新素材の紙が開発されていますから、そのような素材で、可愛く素敵な「おりがみブレスレット」を作ってください。

小学生なら(15cmのおりがみ)でフィット。

 ただこの場合、どうぞお友だちの手にこの「ブレスレット」を着けてあげてください。
一人では着けられない作品とて(二人で完成するおりがみ!)、そんな楽しさを味わってください。