2017/04/25

作ってもいない「サタンの顔」

見る位置で変わる表情を楽しむ「イメージ・ゲーム」

 おりがみ用紙のセットを買うと、中に保護材のボール紙が入っていますね。ほとんど人はこれがおりがみに使えるとは思っていないでしょう。しかし私が思い付き提案した「半開折り(Half-opened crease)」という造形表現の材料として、この保護材のボール紙を、水でびしゃびしゃに濡らして、やわらかくなっているうちに素早く折り目をつけて、そして形を整えて乾くのを待つと、落としても壊れない新感覚のおりがみ造形となります。

 そんな1例として「なまはげの顔」を作りましたが、実はこの「なまはげの顔」、見る角度で表情がかわり、…なんとプロフィールで見ると「サタン」となりました!

なまはげ

サタンのプロフィール

2017/04/23

あと7つ?

11の世界(11−4で、あと7つ?)

 この頃気になる数字があります。 “11” です。自然数列の2桁最初の素数。そして私がおりがみ探求で、ライフワークのテーマと決めた「キューブ」の、(平面展開図)の種類の数。

 このキューブの展開図が11種類というのが、何故か奇妙に思えてなりません。

 キューブ、すなわち「正6面体=立方体」で、正方形面の数6、辺の数12、頂点の数8、と偶数の要素ばかりなので、11が奇妙に感じられるのでしょうかね?

 何年か前、NHKTVで「美しい大宇宙=Elegant Universe」というアメリカで2003年に制作された科学番組が放映され、すごく心惹かれて見ましたが、その中で、この宇宙を構成する力学を統一する理論として「ひも理論」というのが有り、それは最も真実に近い理論ではなかろうかとて、世界中の頭脳がその検証に情熱を傾けているとのことが紹介されていました。そして、中でもアメリカの物理学者で数学者でもあるエドワード・ウィッテンという人の “M理論” というのが、最先端に在るとか。ただそこで導き出された方程式が成立するためには “11次元” という高次元で考えねばならず、これが世界の頭脳を悩ませているとも紹介されていたのです。つまり私たちの住む世界は、(前後)(左右)(上下)という3次元に、 “時間” の1次元を加えた “4次元” で、…それ以上の次元を理解することは、土台無理な相談だからだと。

 つまり、11-4=7で、あと7つの次元って何か?…というわけなんですね。

 さてさてところで、おりがみ以外ではすべてに門外漢の身が何を言おうが、笑い話にもならずただ聞き流されるでしょうから、ここに気楽にさらりと言ってしまいますが、…ある日の白昼夢で私は、この7つの次元のことがすらっと判ってしまった!!!

…改めて言うまでもなく妄想ですが、…ともかくそれを言ってしまえば、(右回り)と(左回り)、(内)と(外)、(剛)と(柔)、そして(反転)の7つなんですよ。
…それってなんのこっちゃ???

 1枚の紙を睨んでいましたら、ともかくこんな7つの新次元が、紙の中のミクロの中に見えてきちゃったのですから、もう仕方ない!?

 さて今は、次元というものを “整数” で考えて来ました。しかし、ベノア・マンデンブロさんという、偉大な頭脳の持ち主が、(フラクタル幾何学)という、簡明ながらも常人には予想外の思考から導き出された理論により、(分数次元)というようなものが現実のものとなれば、次元数などにはまったく拘束されなくはなりましたものの、気持ちの上では判ったようで分からない? 例えば(1.58次元?)って何!

 あ、そうそう。話はまったく違いますが、先年おりがみで「十一面観音」というわれながら傑作をものにしました。

聖十一面観音の顔

2017/04/21

コンピューター以前の驚異の映像「ミクロの決死圏」

 私の読書好きのことは、既に言いました。しかしそれにはかなり偏りがあるようで、…たとえば「名作百選」などの一覧を見ると、私の読んだものはほんの2,3しか入っていないようです。一方、好きな作家の作品は、文庫本で全部読みました。

 松本清張、高木彬光、アーサー・クラーク、アイザック・アシモフ、…など。ところで今その名を揚げたアイザック・アシモフの(ロボットシリーズ)は、とくに夢中にされたので、これだけは上製本を揃えて読みました。ダニール・オリボー、それが主役のロボットの名まえですね。

 ところでアシモフさんは、れっきとした大学教授で、生物学の先生でもありました。そのアシモフさんの「ミクロの決死圏」は、まだCGなどの映像技法の無い時代、映画職人の技能を結集して映画化されましたが、その見事さ、美しさに、それはもうスクリーンに釘付けにされたものでした。

 このアシモフさんのSFにて、人間はその体内に宇宙を持っているんだ!ということを教えられたものです。そしてやがてアシモフさんの描き出したようなロボットが、ほんとうに産み出されたとき、設計された純粋な精神はダニール・オリボーのような存在であってほしいと願っています。

2017/04/19

グリコの思い出の(おまけ)

磁石コマの思い出

 私の記憶の中に、「磁石コマに、薄い鉄板を型抜きした(へび)や(歯車)をその軸に付けて回すと、その(へび)が出たり入ったりしたり、(歯車)は、ぐるぐると廻る!」…という実に心をときめかしてくれる(おまけ)があります。

 いや、もしかすると、これってグリコのおまけではなかった?との一点の疑いも無くはありませんものの、…やっぱりグリコだったなあ!…のように思っています。

 まあ私には記憶だけで、実物はありませんから、目を閉じた記憶の中だけの存在ですが、…ああ!あれは良かった! 復刻したら、今でもきっと人気が出るでしょう!…と、そう思っています。きっと同じ思い出を持っておられる方はいるでしょうね。もしあなたがそうなら、これでもう一度遊んでみたくなるでしょう!

 ともあれ、大いなる情熱が込められているのに、それは(主役)ではなくして、(おまけ)というのが、…ああ!そんな行き方がなんともいいですね!

2017/04/17

おもちゃピストルの夢

平和志向者にはおもちゃピストル

 武器への憧れの根底には、私が小柄ということがあるのかも知れません。体の大きさに関わらず強くなれる刀、そして銃など、いつも手づくりしていました。
 もちろんそれはおもちゃです。そしておもちゃの武器類は、フェンシングの剣や日本刀から、弓矢にパチンコ銃にピストルなど、木や竹でいつも手づくりしていました。

 基本的には、刀剣は形だけですが、銃器は何かしら(弾が飛ぶもの)のくふうで、やはりピストルがいちばんの憧れのものでした。弓矢はたとえおもちゃでも、ものを壊しやすいので(襖や障子に穴を開けるなどで)、紙の弾か輪ゴムを飛ばす銃器が主体でした。

 そんな興味を植付けられたのは、西部劇です。映画好きだった母が、時折近くの映画館に連れて行ってくれたことから、ジョン・ウェインの大ファンとなりました。そして最初は「ライフル」が欲しくなりました。大男のジョン・ウェインにはピストルよりライフルが似合い、映画の中でもピストルよりライフルを構える姿が多かったものです。だから最初にくふうしたのがライフル型木製パチンコ銃で、これは精度も高くて的当てに熱中したものです(…青木の実とか紙のタマを飛ばすもの)。後年思い出して復元したものを今も大事にしています。(私の家は、青年期から世田谷区の下北沢でした。そして昔は映画館が駅の近くに在りました。そして、おりがみの古典の知識を与えてくださると共に、内山興正師や千野利雄氏そして高濱利惠氏などと引き合わせてくださった、中西康夫氏や宮下温氏との出会いは、この家に居た頃のことです。…本題から外れる話ですが。)

 そして次に憧れたのが「リボルバー型のピストル」で、あの弾倉が回転するメカニズムがどうしても判らず、それだけに一層憧れたものですが、…とにかく(連発)ということが、なんとかくふうしたい願望でした。

 と、アメリカのおもちゃメーカーのマテル社というところが売り出した、「輪ゴム連発銃」という傑作を駄菓子屋さんで見付けて、これが願望を実現してくれて、いちばんの愛用銃でしたが、亜鉛ダイカストのそれはよく部品が折れました。ピストルの(撃鉄)に当たる所を十字型にし、そこに輪ゴムを順次複数仕掛けて、それが一つづつ飛ぶようにしたスグレモノなんです。後年、これを厚紙で「リボルバー型」にしたものを作って、懐かしんだものです。ああ、つい先日です!百均でこの懐かしい輪ゴム連発銃の、プラスチック製のものを見付け即座に買いました。

今年(2017)の2月、百均で見つけた!

 リボルバー型のピストルに憧れたきっかけは、やはり「シェーン」のアラン・ラッドで、その早撃ちのかっこよさは、映画の中のシェーンを慕う少年と同じく、目を見張ったものです。そして小学生の頃から手づくりに打ち込み、かなりかっこいいのを木で作りました。(もちろん弾倉は形だけで、回転などしませんが。)ともだちに自慢しようとてそっと学校にまで持ち込んで、先生に見付けられ、取り上げられた!

 そしてそれは返してもらえませんでした。多分(よく出来ていた!?)からだと、今でも思っています。近所の大きなおにいさんから『おれにも作ってくれないか。』なんてよく言われたものです。(弾倉回転のメカニズムは、後年プラモデルで解りました。)

 とまあそんな経緯から、私のおもちゃの武器への興味は、今なお続いており、なんとおりがみでもピストルをいくつもくふうしました。そしてまた刀剣も!

伝承作品「はかま」から、おりがみ輪ゴムピストル

本当は「エクスカリバー」が作りたかったが、おもちゃ刀になった。

上記マテル社の輪ゴムピストルを、形を変え、厚紙で作ってみた。

2017/04/15

教材案

阿部さんの教え

 阿部恒さんからは、数学に関連したいろいろなご教示をいただきましたが、そのご教示の中の一つに次のような話を伺いました。

『小学校の算数の授業で、その教え方の順序が間違っていると思うことがあるんだよ。それは、まず最初に(足し算)と(引き算)を教わる。次に(九九)を覚え、その後で(掛け算)を教わり、いちばん最後に(割り算)となる。』
『でもこれが間違いで、こどもが日常生活の中で最初に出会う算数は(割り算)だと思うよ。たとえば(おやつ)を食べるとき、その菓子が複数あるもので、兄弟など何人かで食べるとき、(分ける)という必要に出会うだろう。つまり(割り算)だよね。
 ここにいくつ足すとか、いくつ食べたから残りはいくつだとか、こどもはそんなことはほとんど考えないだろう。そうなんだ、(割り算)こそ最初なんだよ。』
『ところでさ、(おりがみ)できっちり折るという行為は(割り算)と等しいと言えるよね。だからさ、小学生の算数の授業に正方形の紙を与えることを提案したいね。』

 これって卓見だと思います。そして私の思うに、小学生だけでなく、中学生に、あるいは高校生の数学の授業にも(正方形の紙、すなわちおりがみ)を教材にすることを提案したいものだと願っています。少なくとも(数学嫌い)を減らすのに、おりがみは必ず役立つだろうと信じています。

 ところで、阿部さんと同じようなご教示を、伏見康治先生からも伺ったことがありました。『数学での“証明”を言うとき、一般には(proof)と言いますが、幾何学においては、(demonstration)と言います。そしておりがみにおいては、正に(目に証明する)のですから、デモンストレーションですね。これがおりがみの優れた点だと思いますよ。

 さてね、今世界中で、美しい古典幾何学が教育現場から消え去ろうとしています。私はこんな現状を、おりがみは(そんな現状を変える先兵となれる)と、ヤノケンさん(数学者、矢野健太郎さんのこと)にも言っているんですよ。』(今から30年くらい前の話です。)
 さてさて、これは私には(特ダネ記事)ですが、伏見先生は阿部さんのことを「フリーランスの教育者」と呼んでおられた、とは阿部さんご自身から伺い、そして阿部さんは、『これほど嬉しい評価はない。』と言っておられた。お二人の関係の素晴らしさ!

 さてさてパズルの項で紹介したものも、そんな阿部さんや伏見先生への返答としての、一つの案になるかも知れないと思う、もう少し教材的な思い付きを紹介してみたいと思います。


“16等分 ” の折り目から

 正方形のおりがみ用紙に、縦横それぞれを(4等分する折り目)を3本ずつ付けます。すると、それは(16の小正方形)に分割されます。
 こんな、どうということもない(おりがみの基本の折り)によって、実にいろいろな数理が見えてくるから、おりがみって面白い!
 この(16等分)の折り目を利用すると、いろいろと解ることが出て来ます。

1.辺の長さの5等分が出来ること。
2.“相似3角形“ ということが判ること。(3角形の内角の和=2直角)の数理の応用。
3.“ピタゴラスの定理” を身近に思えるようになれること。
4. いろいろな無理数などが取り出せること。

 考えれば、これらの他にもいろいろと楽しい数理が判明し、「おりがみって、確かに良い教材!」が判ってくるでしょう。ともあれ、(考えること)が、目で行えるわけで、これって(教材)たる資格を示していると思います。




シルバー矩形の面白さと穏やかな日常

 シルバーって(銀)や(銀色)のことで、これに年齢(エイジ)の語を付せば、高齢者のこと、つまり私のことでもあります。そしてオリンピック、パラリンピックでは、金に次ぐ第2位が銀。

 さて、長方形について、最も美しい第1位のものを「黄金矩形=ゴールデン・レクタングル」と呼び、それに続く第2位を「銀色矩形=シルバー・レクタングル」と呼びます。私がしったかぶりに解説しなくとも、皆さん先刻ご承知のことですよね。

 ところでことおりがみについては、私は(黄金矩形)より(シルバー矩形)の方が、はるかに楽しく応用力もずっと高いように思っています。そして、(おりがみの実際から言う)ならば、…いえ、私個人の感覚から言えば、「おりがみでは、黄金矩形よりシルバー矩形の方が、はるかに面白く可能性も高い長方形だ!」と公言出来るでしょう。

 ただし、(おりがみと長方形)というテーマでは、私としては、第1位は「2:1の長方形=正方形の半分」で、第2位は「3:1の長方形」、そして、第3位に「シルバー矩形」を置きたいと思います。どうしてかと言えば、シルバー矩形は日常生活の中でもっともありふれた存在であり、楽しい成果をもたらせてくれる用紙形ですが、制作や説明を子供などにするのが難しいのが難点で、よって私はこれを第3位にしたわけです。


新聞紙と折込ちらし

 新聞紙というのは、シルバー矩形(√2:1≒1.4:1)という比率のものだと思って来ましたが、新聞紙でのおりがみをやっている中で、「おや?これって、シルバー矩形とは違う長方形では?」と思いました。つまり、シルバー矩形とは、半分、半分、…と折っても、長辺と短辺の、その比率が変わらない長方形ですが、新聞紙はそうではないようだぞ?…

 その通りでした。すなわち、新聞紙の比率とは(2:3→3:4→2:3→3:4…)と、半分に折るごとに二つの比率を繰り返す長方形でした。
 このような事実を、家から新聞紙と折り込みチラシを持ってきてもらい、それらを(折って確かめる)ことは、それは「おりがみの教材化」を意味すると思う。
 因みに、チラシ広告の多くは(√2:1)のシルバー矩形だったのだ。


シルバー矩形と非シルバー矩形の見分け方

 手にした長方形が、シルバー矩形かそうでないか、との判定に(折ってみる)という手段が考えられます。その手段をご紹介しましょう。