2019/12/03

楽しいくふう続々と!

なんとも楽しくやさしい工夫

 前項で、幼稚な興味にて、意味など無さそうな造形に喜んでいましたが、…これこそ私の工夫のコツの極み! 私の腕の程を3回に亘ってご披露しましょう!

 まづその1は、(3等分折り)からの、はいっ!「チンパンジーくんとの対話」です。もう図面を引く余力がありませんので、完成形の写真から折ってみてください。

耳のところを持って、押し引きするとおしゃべりする。

 なおこの(おしゃべりおもちゃ)は、チンパンジーくんだけでなく、ちょっとした折り変えで、いろんな表情が出せますから、どうぞ楽しんでみてください。

みんな「おしゃべりくん」

 次に(5等分折り)からは、私の大好きなテーマ「雀」のその(飛び姿)を紹介しましょう。これもどうぞ写真から折ってみてください。(目)と(くちばし)に紙裏を出すとの細部での思案が面白いですよ。

「飛ぶ雀(5等分折り)から。」

別の視点から。

2019/11/29

大好きな造形

加賀前田家伝承「紅入れ」

 これは確か阿部恒さんから教えてもらったものですが、実に見事な造形のおりがみ作品です。「紅入れ」とは、女の人が唇に塗る紅(べに)の容れ物として、当時は実用だったであろう、おりがみ作品です。
 赤いおり紙で折ると効果的です。これを現在に活かすために阿部さんのアイデアから、「ティシュ・ケース」などと見立て直していますが、私は「シールとか切手の入れもの」なんていうのもいいかな?なんて思っています。いやそれより「お年玉袋」がいい!

 さて写真でご覧いただくと分かるように、この作品造形の(赤)と(白)の面積が、表裏共に(1:1)なんですね。
左が表の形で、右が裏です。ねっ!どちらも赤:白=1:1。

 いやいや、実は私がさらに大好きな造形とは、完成前の次の写真のような形で、…私の幼稚性は、このように白い正方形が連なっている造形に、無心に惹かれるのです?!
 そして、この白い正方形を数えると、それは(4)で、この数字は辺の等分数を示しています。
正方形の団子が4つ!

 ばかみたいな視点でしょう! でもね、私の発想はそんな幼稚な好奇心から始まるのですよ。つまり、これが(4等分)なら、(3等分)は? また(5等分)(6等分)は?
 そしてそんな造形を並べて楽しむのです。…とそこに、新たな思案が生まれます。すなわち(3)(4)(6)は楽に折れるが(5)はどうやったらいいのだろう?の思案なんですね。

 また(8等分)のものも実にやさしく折れますが、はて「(6)と(8)の間の(7等分)はどうやったらいい?」
 でも思い出してください。私の工夫のコツとは「思案は“中間に在り”」でしたでしょう。かくてイメージは湧きましたが、でも折りの実際は?

左から(3)(4)(5)(6)(7)(8)の等分形。
さてこの形、白い正方形を数えれば、それが何等分かが解る。

 ここに(幅がきっちり3cmの、プラスチック定規)が有ります。すると、15cm角の一般的なおり紙を、(5等分)するなら、15cm÷5=3cmとて、このプラスチック定規を使えば、5等分が楽々出来ますね。(100円ショップで売っている短い定規ー写真のものーが、きっちり幅3cmです。)
幅3cmのプラスチック定規

 しかし、次の(7等分)は、15cm÷7=2.1428…とて、どうもうまくありません。が、ここで、15cmのおり紙の、(対角線)の長さを測ってみると、これがほぼ(21cm)なんです。で、対角線を折って、そこに3cmの定規で印を(2方向)から付けると、いとも簡単に(7等分)が出来るのですね。
左が(7等分)、右が(5等分)。
右の長い定規も、幅きっちり3cmです。


2019/11/25

コーンドリーcorndollyの想い出

敬愛する同志、デーブ

 1998年のことでした。イギリスのおりがみ名人で敬愛する同志、デビット・ブリル(david Brill)さんのお声掛りにて、イギリスのコンベンションに娘を連れて伺いました。

 このとき、いくつもの収穫がありましたが、そのトップは、あの素晴らしい傑作、バレリー・バン(Valerie Vann)さんの「マジック・ローズ・キューブ(Magic Rose Cube)」に出会ったことです!(BOSのメンバーが折ったものだった。作者ご当人には2000年、ビッキー・ミハラさんのご好意にて、サンフランシスコで会えました!)

 もちろんその他にも、多くの良き出会いと、素敵な友情を得たことなど、熱い思い出をたくさんいただけたことは、言うまでもありません。

 ところでおりがみ以外でも楽しい出来事はいろいろありましたが、デーブのお母さんに会えたことは、忘れられない一事です。飾らず自然体で、すごく魅力あふれた人でした。
「ああこのお母さんにしてデーブみたいなナイスガイが!」です。娘も同意見でした。

 一方、粋な雰囲気を持ちながら、隅々まで神経が行き届いた彼の作品群。ところが彼個人の性格は、かなり大らかで、細かい事は気にしない少年のままのようだ。
 そんな彼の楽しさを覚えたエピソードがある。散歩で前を歩くデーブを見て、娘が私の袖を引いて指差す先を見ましたら、彼の靴下、左右で色が違ってました! くすくす!

 彼の住まいはゴルフコースの中の、農家を改造して、ゴルフのクラブハウスにしたものと言ったか?!正確な来歴について聞いたことは、もう記憶が曖昧になったが、とにかく、なんとも素敵な三階建ての住まいでした。

 外に出るとき、『ゴルファーの玉が飛んで来るかも知れぬから、気を付けろ!?』という注意の中をきょろきょろしながら歩いて行くと、ブルーベリーが実っています。彼の薦めで、ちょいとつまんで、喉を潤します。
 なんて素晴らしい環境に住んでいるのでしょう!

 さて次が、デーブの住まいの近くに、「コーンドリー(corndolly)」という造形をする作家が居るとのことで、紹介してもらいました。

 初めて見るこの「コーンドリー」ですが、ウェールズのケルト人の間に生まれた伝承造形で、麦の初穂を編んだものだそうです。(後日知ったことです。)
 おりがみに、伝承と新しいくふうや発見があるのと同様、このデーブの友人も伝承と新しい発想からの作品を作っていました。本来このコーンドリーは、一旦土に返し、翌年の豊作を祈願する行事のための祈念物なんだそうです。(これも後日の知識。)

 小品を2つほど頒けていただいたものをお見せします。 なおこのコーンドリーの言葉が、私の大好なフォルクローレの名曲、「コンドルは飛んで行く(El Condor pasa)」の鳥の(コンドル=Condor)に似て聞こえたので、思わずそれを口ずさんだら、デーブに叱られた。つまらないダジャレみたいなのは嫌いなデーブのようでした。

2019/11/21

なんだこれは!?

公園の側でのミステリー!

 この9月のことです。妻とスーパーへの買い物に出掛けたときのことです。住まいの集合住宅に隣接する公園のところで、…まったく痛くも痒くもなかったのですが、なんとはなく違和感を覚えて、ふと半袖の左の腕を見ましたら、そこが赤紫に変色していると共に、何やら黒い(釣り針様)のものが、4本も腕に突き刺さっているのを知りました!

 そしてその釣り針様のものは、なんだか生きていて、皮膚の奥へと進んで行くように思えてしまいましたので、急いでそれを引き抜こうとしました。けれどそれは強く皮膚に食い込んでいて、すぐには抜けません!

 しかし、恐怖心がありましたので、必死に引っ張ると皮膚は大きく伸びましたが、とにかくそれらをなんとか抜き取れました。妻は心配して『血が出てるわ!バンドエイドは無いの!』と言いながら私の様子を見ています。
 で、4本の棘を抜いた後、腰のポシェットからバンドエイドを出し貼りました。

 その後急いであたりを見回し、その(得体の知れぬ爪)の主を探しました。しかしながら、どう見回してもその犯人は? それが植物か虫か、それすらも分かりませんでした。ともかく、全てに鈍くなっている年齢です。

 2週間ほど後の事でした。外出して帰ってきたら、家の扉に実に奇妙で初めて見る虫が止まっています!(不気味で怖くてじっくりとは見ていられませんでしたので、…一瞥した印象を下の絵にしてみた。)
 全体は、上下左右4、5cmくらいのサイズで、体部分には(黄色と黒の縞模様)があって、蜂のような姿です。ところが広げている羽は、薄く透き通っている中に隈取りのような模様があり、です。そして、その羽の先端には(4本の釣り針様の爪?)みたいなものが付いているのです!



 なんかぞっとしました。「こいつか!俺の腕を刺したのは!」 しかしともかく不気味感が起こって、家の中へと逃げ込みました。5分くらい遅れて帰って来た妻も、この虫を初めて見る変な虫だと言っていました。

 でもこいつが私の腕に針を打ち込んだ?!の証拠はありません。そもそも、もしも虫の仕業なら、この虫の目的が分かりません。
 一方、植物に(イラクサ)や(バラ)など(棘)のある植物がありますが、公園にそれは見つかりませんでした。植物の棘とは、色も形もまるで違っていたことは確かです。
 はてさてこれは、一体なんなのだ!?
 手持ちの「昆虫図鑑」を見てみましたが、絵のような虫はいませんでした。

 でも、近頃は「背赤後家蜘蛛(せあかごけぐも)(大好きな作家のアイザック・アシモフにヘンリーという博学にして慧眼の給仕が主役の、“黒後家蜘蛛の会”との楽しいシリーズがあるので、黒はいいが、赤はだめ! それにしても“後家”の名は? 確か交尾の後オスを食べちゃうから?)」とか、「マダニ」だ「火蟻(ヒアリ)」だと、…変なのが生活圏に忍び込んで来るこの頃。怖い!

 ともかくも、なにかと(皮膚感覚)が鈍くなっている老人とて、2ヶ月経っても残っている紫色の痕は、私にはミステリーです!

2019/11/17

「昔、始まりの物語」のこと

その後?

 4部か5部か、ともかく大長編を書きたい!とて始めた「昔、始まりの物語」ですが、その(第2部)に、なんとか決着のイメージが得られるところに至りました。が、ここで、それを書いている古いパソコンがダメになりそうです!
 だから今、騙し騙し打ち込んでいます。 第1部より奇想天外さを増したもののように思っていますが、このパソコンではもうだめかも知れない!? どうしたらいい!?

 ところで中学生の頃、兄貴が持っていた「中里介山作 大菩薩峠」。それは(9ポの活字で3段組みB5判だったか?)で、確か1巻が4,500ページで全8巻!…当時世界最長と言われたその小説に夢中に成り、高校受験のときなのに止められず、でもまあなんとか(第二希望)に受かったものの、冷や汗ものだった思い出から、なんとも愚かにも、この“世界最長”の語に魅了されて、ともかく大長編を念願しました。(これは最長にして未完!! 確か今ではもっと長い小説があるようですが、)まあまあ、なにしろ愚かな考えです。
 で思いを入れ替えて、長さなどに関わらないで、ただ、だれも書かないファンタジーに思いを寄せたわけです。とにもかくにも、まったく個人の酔狂な妄想から始まった話!

 でも思い出すなあ、大菩薩峠の名場面と名セリフ、ニヒルな主人公机竜之介が、ふらふらと加わってしまった新徴組で、『ボスの清川八郎を斬ろう!』とて15、6人の連中による暗殺部隊。それはかの土方歳三(ひじかた さいぞう)の指揮の元にて決行される。なんと、竜之介はこれにもまたふらふらと加わっています。
 ところが、清川が乗っていると思った駕籠から降りて来たのは、剣豪島田虎之助。間違いに気付くも、今さら止められないとて斬り掛かるが、あっという間に三人、五人、と、一刀のもとに切り倒される。

 塀を背にして青眼に構える島田に、さらに残る刺客が襲い掛かります。なにしろ強者揃いの新徴組とて、怖気付くような者は一人もいない。しかしまるで腕が違う。ほとんど一太刀で倒されて行く!
 竜之介は何故か影に隠れて見ていて、その腕前に畏敬の念を抱く。

 そして最後に土方歳三が、島田にこの襲撃団の首謀者と見抜かれ、赤子のごとく扱われて、取り押さえられる。しかし命は取らず突き放したときに言葉を発する。名セリフ。
『剣は心なり。心正しからずば、剣また正しからず。剣を学ばんとする者、まず心を学べ。』これは歳三にではなく、竜之介に言ったのかも知れません。

 なおこの島田虎之助は、実在の人物だそうです。剣は「直心影流(じきしんかげりゅう)」で、勝海舟(かつ かいしゅう)の剣の師でもあったそうだ。

 なお「大菩薩峠」は何度も映画化されていて、調べたら、最初が1957年、内田吐夢監督、片岡千恵蔵の竜之介と、大河内傳次郎の虎之助で、私はこの虎之助が一番好きだ。
 次が1960年、三隅研次監督で、市川雷蔵の竜之介。私は雷蔵こそ適役と思った。そして島田虎之助は新国劇の島田正吾が演じた。島田正吾の重厚な発声もよかった。
 そして3度目は森一生監督が、三隅と同じ配役で続編を作った。 そして4度目が岡本喜八監督、仲代達矢の竜之介、虎之助は三船敏郎が演じた。これは見ていない?

 さて、中里介山によって生み出された机竜之介は、「甲源一刀流(こうげんいっとうりゅう)」の達人で(音無しの構え)を極めた男。ただ剣のことしか頭に無いニヒルな性格で、人の命も人の幸せも彼の心に斟酌はまったく無い。こんな人間を主人公にしたところが、中里介山のユニークさだと思う。

 それにしても、現代、時代劇はともかく、チャンバラ映画というのは、ああ!もう死語に近いようで、寂しい!

剣道

2019/11/13

フレーベルの美麗式

その中にもパズルが有る!?

「フレーベルの美麗式」という彼の発想の根本は、“わずか1折りの違い”が、大きな造形変化に繋がる面白さの、こどもへの伝達ということだろうと思います。
 が、そのフレーベルの美麗式に関わる資料の中には、「えっ!」と思わず叫んでしまうほどに、(難しいパズル)があることを発見しました。それが下図の造形です。
1895年、ロンドンとグラスゴーで出版された英文の
書、「おりがみの教科、フレーベルの“こどものための手技
工作”  の一つ(Couse of Paper-Folding  One of Froebell's Occu-
 pations for Children)」著者はエレオノール・ヘーエルバルト
(Eleonore Heerwart)。この資料の中に、上のような(部分反
転パズル)といってもおかしくない(難問?)があったので
す。初めて見る方はぜひチャレンジしてみてください。  
  なお正確に言いますと上の形の色分け、原書は中心部も白 
なのですが、私の好みから、中心部にも色を出しました。 

ところでこの(パズル案)を得たのには、エピソードがあります。以前、沖縄の島袋保子さんが、年に一度、信州おりがみ交流会「りんどう」の大会にご参加された帰り道に、お仲間と共に戸塚まで来てくださり、食事をご一緒しながら、楽しいおりがみ談義に時を過ごすというのを恒例にしてくださったのです。

 一年に一度の出会いとて(七夕会“たなばたかい”)なんて呼んでいましたが、まあお互い歳をとり、いろいろと体に不都合なことも生じ、今は楽しい思い出になっています。
 ともあれ本当に楽しい集いでした。で、私はその会合の一ヶ月前くらいから、何か会合の思い出に結び付くものをと、考えます。まあ、隠居の身では、お金の掛からない(おりがみ関連の記述プリント)くらいしか出来ませんでしたが、それを(おみやげ)とすることを考えてやってきました。
2012年のプリント

 島袋さんは、何よりも(フレーベルの美麗式)がお気に入りで、沖縄からこの(美麗式の再評価)の普及活動をされました。そのこともありましたので、私はそれに賛同するプリントを作り、上記のような(おみやげ)を考えたのですが、その中で、この中に(すごいパズル)を発見して、このときのプリントの(目玉)としたのです! それが上掲のものです。 私はこれの解答を得るのに、ほとんど1日掛かりました。

 ところが、ところがです! この(七夕会)に常に参加してくださっていた埼玉の左方文子さんは、あっさりと解答されたんです!
 かくて前項の「表裏胴白ちょうちんパズル」は、彼女のことを大いに意識して考えたのでした? はっはっは、もち冗談! 事実はただの偶然の産物で、…だけどきっと、あっという間に解答されちゃったかもね。