2019/01/10

「足付き三方」とは?

これって、もしかすると中世朝鮮の、貴族の「お膳」では?

 ずっと前の項で「最近テレビで韓国の歴史ドラマを楽しんでいる。」と言いました。 その中で、(ヤンバン)と呼ばれる支配階層の貴族たちは、しょっちゅう酒を飲んでいまして、(のんべえ)の私にはうらやましい映像ですが、…そのときのお膳が、どうも「足付き三方」の形なんですよね! ただし(黒い漆塗り)ですが。

 以前(信州おりがみ交流会“りんどう”)の会誌の事で、『おりがみで(お三方)として教わったものは、実際の三方の姿をディフォルメしてうまく写しているが、おりがみでは(足付き三方)という作品の方がどうも先に在って、…はて?実際の三方には(足)など見えず、…(足付き三方)なんて本当に在ったものかなあ?』という私のつぶやきに、埼玉の同志、青柳祥子さんがすぐにネットを調べてくれたところ、「確かに在る」と記されているも、その実物の写真は無い?…ことなどを教えてくれました。

 一方、皇室の神事の際などに、なにやら(黒い高足の付いた三方らしき?)ものを映像で見たような朧な記憶があるように思う?!? あれっ、こりゃ妄想かな!?

 まあ、私のような庶民には、やんごとなき世界は判りませんが、ともかく私なりの「足付き三方」を見てください。 ちゃんと酒瓶と茶碗二人分を乗せました。

ヤンバンは大抵、金の(酒瓶)と(茶碗)で飲んでいますよ!
おっと、金の酒器は王様か、ヤンバンのトップクラスの(テガム=
高級官僚の称)だけ? なお、酒器は(青磁)も多い。     

2019/01/07

ねこちゃん

頌春(しょうしゅん=春を頌える)

 伏見康治先生は、確か(卒寿=90)になられたとき、『もう年賀状はやめます。』とおっしゃったように記憶しています。 先生に比べたら、まだまだ若い身ではありますのに、段々と正月の年賀状書きが辛くなってきました。
 加えて、「おめでとう」という言葉も口にし難くなってきたようで、まあ「本年もどうぞよろしく。」くらいの思いです。
 ただ「頌春」は、また春を迎えられてよかった! の感じで気持ちに合います。

 さて、干支の「いのしし」は既に昨年末にご紹介しましたから、新年最初のおりがみは「ねこちゃん」です。
 昨今「いぬ」「ねこ」のブームのようで、テレビなどではこの2種が繰り返し動画紹介されていますよね。
 現実では、散歩中に犬を引っ張って歩く人に出会うのの多いことよ! でも猫はそんなふうに(外に引っ張り出されたり)また(飼われる)ことはないそうですね?
 ほら、どなたが言った言葉か知らないが、『猫は人間と(同居)しているだけ』だと。

 私は犬も猫も好きですが、どちらかというと、女性的な曲線造形の猫が好きです。でもおりがみでのくふうでは、猫は犬よりはるかに難しい!と、勿体をつけた後、私のおりがみ「ねこちゃん」を見てやってください。 ほら、しゃべっていますでしょう。

頭と体の(2枚複合)です。
春を頌えて一踊り

2018/12/22

いのしし

殿(殿様の“殿”と書いて“しんがり”と読む!)

 本年最後の紹介は、干支の(しんがり)の、新作「いのしし」です。 新作、とは言っても既に10年近く前のくふうですが、未発表のものです。



 なお私はかなり数多くの「いのしし」をくふうしていますが、その中の一つが、 NOAの佐野友さんを通じて、先頃おりがみメーカーの「クラサワ」さんによって取り上げられ、豪華な「亥 2019干支おりがみ」という、色紙や屏風まで付いたセットを作ってもらえました。
 ところで(殿)という字は面白いですね。(殿様)は勿論のこと(トップ=あたま)ですが、これを(肉月)の上に乗せて(部)と続けると(臀部=尻)のこと。(しんがり)と読んでも同じく軍隊の(最後尾)。
 つまり(アタマ)と(シリ)の両端の意味を持っている! すみません。閑話休題。



締め括りはやはりわがテーマ「キューブのばら」を!


 とまれ、本年は終了します。 穏やかでお元気にて新年をお迎えになられますように。ではまた来年お会いしましょう。

2018/12/19

織り紙と、おりがみ

(組み合わせ)が楽しい

 ずいぶん前に作ったものだが、織り紙(=Tape weaving)と折り紙(=Paper folding)を組み合わせてみたものが、部屋の整理中に出て来たので次に二つを紹介しましょう。

 どちらもしっかりと(作品)としていましたよ。 なお、最初の写真「篭の上のにわとり」の「篭(かご)」は、実は「目籠(と書いて"めかご"または"めかい"、関東では"メケエ"と呼ぶ。)」を材料の(篠竹の皮を薄く削いだもの、それを"ひね"と呼ぶ。)を(紙のテープ)に変えて編んだものです。

 今から45年ほど前、多摩市に住んでいた頃、同地に居られた萩生田長吉氏とおっしゃる(メケエ名人)に、妻が弟子入りして教わったものを、私が孫弟子となって教わったもの、それを(織り紙=Tape weaving)にしてみたわけです。

「目籠」の上の「にわとり」

「十字架上のキリストさま」が(織り紙)です。
ドイツで出版された「国境の無いおりがみ」と
言う著書に紹介しました。が、これが英訳され
アメリカで発行されたときはカットされた。 

お別れの夜
メリー クリスマス
ちょっと「異星人」ぽい
「5角星」でしょう!  

2018/12/16

鶴の変奏曲

モンテロ博士のおりづる(見立て変え)

 2000年のこと、P.C.O.C.(Pacific coast Origami conference=愛称ピーコック(孔雀)=太平洋岸おりがみ会議)のビッキー・ミハラさんのお招きにて、初めてサンフランシスコのお集まりに伺いました。と、そのとき、今から50年余前に日本で初めてお会いしたおりがみ同志のボブ・ブロコップさんに再会出来ました!
 ボブさんは、本多功氏や伏見康治先生にもお会いになっておられた方で、伏見先生のご著書(折り紙の幾何学)の中にもお名前が出ています。
 アメリカの映画スター、ダニー・ケイさんにどこか雰囲気の似た方で、ジャグリング(=複数のボールをお手玉みたいにしたり、壁にぶっつけたりする一種の曲芸)がお上手な方でした。
 そして再会して初めて知ったのですが、ロシアの(マトリューシカ)のコレクターでもあられました。

 私のサンフランシスコのプレゼンテーションを見てくださった後、『クニ、ユウダン、グッドジョブ』と言っていただいた後、お住まいにお呼びいただき、膨大なマトリューシカのコレクションを見せていただき、その後で二つものプレゼントもいただきました。
 さてこのとき、貴重なおりがみの資料の恵贈も戴きました。それがスペインで発行された古書「El.Mundo de Papel  by Doctor N.Montero=紙の世界 ドクター N.モンテロ著」という資料です。(この書のことは、2005年に日貿出版社から上梓した「おりがみ新発見3 古典から最新作まで300年の絵巻」の中でもいくつか作例を紹介しました。)

 さて、2年ほど前に時間を気にしない老後のために(時計)を捨てたのに、知らぬ間にそれは密かに経過を速めているようで、気がつけばもう師走! そして新しい年がもうそこまで来ている!
 そこで「時を超えて名作で有り続ける、永遠のおりづる」のことをふっと考えた。

 そんなこじ付けはともかく、上記の古書から一つだけ「足のある(別紙で付けた)おりづる(本の中では"こうのとり")」をミニチュア・ボックス作品として紹介します。
 ともかくも、このような発想は、私をすごく愉快な気分にしてくれる、実に奇想天外のアイデアなんです。

原題は「LA CIGUENA VOLANDO Y EN REPOSO」

 さて、面白い造形を見たところで、つるの関連で、「(織り紙)のつる」もご紹介します。これは、民芸にある「麦わら細工のつる」を(織り紙)にしてみたものです。

織り紙(Origami=Tape weaving)

     

2018/12/13

ガチャガチャの前に

駄菓子屋さんがあった!

 部屋に溢れる雑物の整理を思い立って、もう4ヶ月もやっていますが、…移動した品の下から、なつかしい思い出のものが出て来たりすると、片付けの手はぴたっと止まり!…まあそんな次第で整理は遅々として進まない。
 ところでそんな思い出を教えてくれる一つの雑誌が出て来ました。花森安治さんが装本されていた「暮しの手帖 99」で、1969年の早春の号です。

 なんでこの雑誌を、カビ臭くなるまで取って置いたんだろう?とて、ページを開いて思い出に引き込まれてしまいました! すなわち、ー
 その巻頭の特集が「10円玉1コのちいさな世界」とて、その当時、駄菓子屋さんや文房具屋さんで、10円で買える「すごい品々」が写真紹介されていたのです。無断ではありますが、悪いことをするわけではありませんので、その一部をお見せします。



特集の最初のページ
あっ! 持ってないミニ・ピストルが写ってる!

 こういうのを眺めると、なんとも豊かでほのぼのとした気持ちになれます。ただし、さすがは「暮しの手帖」のこと、この10円を支えている(製造から小売まで)の経済の仕組みも明記していて、厳しい現実も示している。



 ところで記事では触れていなかったが、こういう商品を企画した人のこと。そういう人たちは、ちゃんと報われていたのだろうか? だってどれをとったって、買手のこどもたち(いや私のような者まで)の心をがっちりと掴んでいる見事なものだからです。

 ともあれ、10円、20円、そして100円…の「ガチャガチャマシーン」が出現する前の時代に、「駄菓子屋さん」「(学校そばの)文房具屋さん」という、私の好きな小さな夢に満ちた世界が在ったんですね。
 そう言えば、この雑誌の駄菓子屋さんの店頭を写した写真の中に、「明治のサイコロキャラメル」が瓶に入れられて売っている場面がありました。そこには、ああ!(5円)とありました。そう、10円で紅白2個買えたんだ! 4粒のサイコロキャラメルがなんと10円で買える時代があったんだ! そんな素晴らしい世界!




追記: 先の項でご紹介した「沖縄の"ねずみ男の顔」に見える楽しい種を持つ植物の名まえを忘れてしまったと記したところ、左方文子さんがメールで『カニステル(果物)の種です。』と教えてくださった。
 念のため、下にその種を再度写真紹介しましょう。 それから、“ミニ松ぽっくり”は左方さんもお持ちで、『沖縄で採集しました。』とも教えてくださいました。どちらも嬉しい情報です。

昔百均で見つけた「キューブのメモ立て」
で立てた「カニステルの種」。下も同じ。
まあ、(舞台裏)のご披露です。