2019/09/22

(比率)のこと

(1:2)の比率

 さて前項では(おりがみで“面積”のことを考える)というのを解説しましたが、ここでは同じく面積に関わるものですが、ちょっと視点を変えたものをご紹介します。それは、(比率)という数理に親しむものです。

小と大の正方形→(1:2)の面積比
上の形は(ことりの基本形)から得られる
形です。だから、すぐに折ってもらえますよ
ね。さてこの形に私が魅了されますのは、こ
こに見える白い2つの正方形が、(1:2の
面積比の関係)にあることです。     
面白いと思いませんか? ではその関係をど
うやって証明しますか?ねっ!これパズルで
しょう!                
 そしてさらに面白いのは、この全体の大き
さが、折る前の紙の(2分の1)になってい
ルことです。この事実は、下の写真の通り、
同じ大きさのおりがみで(ざぶとん折り)し
た正方形と比べて見ると分かりますね。  



さてではパズルです。

 上で見た白い二つの正方形は、その面積が(上部が1、下部が2)の関係ですが、これを(上部が2、下部が1)と変えてください。
 上のものを上下入れ替えるとて、これをぐるっとひっくり返せばよい、とトンチでの回答はだめですよ。

2019/09/19

「1折りパズル」

おりがみで(面積)を考える。

 この見出しタイトルは、前項で示した(玉川学園教育博物館)との繋がりが出来て、初めて知ったフレーベルの教えです。 当ブログの始めの方で、『おり紙の表の色面で、裏面の白をきっちりと、“過不足無く覆い隠し”、それぞれ形が異なるような(2分の1形)には、3通りのものがある。』とのフレーベルの教えに対し、私はそれには「もう1種考えられる!」とのことを発見した!
(注:4種の2分の1形の中の“長方形”は、折り方は無数にあります! この事実もパズルとして考えてみてください。この答えは、また後の項で。)

 さてずっと前の項で、上記のような自慢話を致しましたね。そしてそんな自慢の発見の興奮は、その後もずーっと尾を引いており、かくて何年か後に「1折りパズル」なんていうのを思い付いたのでした!

 その一部を具体的に示しますと、次のような形に(1折り)を加えて、「色面と白面との面積を同じにする折り方を見付けるパズル」です。

 答えはあえて示しませんが、楽しく考えてみてください。 なお、こういうことを考え始めますと、そこに「おりがみの教材価値」が強く認識されることが痛感されることでしょう。

上のような(折り形)は、色面と裏の白面の大きさが
異なっていますね。そこでこれに(1折り)を加えて、 
色面と白面が等しい大きさになるようにしてください。 

2019/09/15

「はながたつつみ」?

フレーベルを知る前に

 先日実に久しぶりに、古い著作の掲載作品につき、読者から問い合わせがありました。それは、「おりがみ むしとはな 有紀書房 昭和45年(1970)刊」の中に紹介していた「はながたつつみ」についてのものでした。

「はながたつつみ」?…?…?

 はるか昔に書いたこの本は、…正直な話をすれば、結婚し独立して生活を始めた頃の作業で、折り図はもちろん、表紙の絵から作品写真まで自分で撮ったもので、まるまる一冊でいくら、として売り渡したものでした。(要するに、当時まだ駆出しの私には、交渉力も契約に関する知識も乏しかったのです。)

 ともかくこのようなスタイルで、…まあ、2、3ヶ月に1冊書けば、生活が成り立つかも知れないと考えて始めたわけです。

 そしてそんなスタイルでの生活が、数年続けられました。そこで、いつも「今度はどんなテーマで?」というような次のプランに思考は向けられていました。

 かくて、結局10余冊の非印税出版を続けました。でも、とにかく(本好き人間)とて、売り渡しであってもそれなりに楽しんで作業したことです。それに大事なことは、本は(記録)として残るわけですし、そして今回のように、何十年経っても読者と繋がっていられるということです。
(なお、著述を職業と決めるその前に、久保書店、日貿出版の2社は、お願いするまでもなく、きっちりと印税契約をしてくれました。)

 しかし、やがて気持ちにも少し意欲が出たところから、私なりの(おりがみ理念)もはっきりと主張すべく、そのためには責任も明確にとて、結構ハードな交渉をしなければならない場合もあったものの、ともかく決心してからは、印税契約の作業だけをするようになったのです。

 ともあれそんな経緯のため、心理において、売り渡して刊行されたもののことは、だんだんと記憶は薄れ、そして…今回のように問い合わせがあったときにやっと見直します。

 だからこの著書を見るのは、何十年か振りでした。そして開いてみて、懐かしい思い出が思い出されたのですが、なんとそこには、内山光弘さんの「花紋折り」のことを記しており、それに倣うような気持ちからでしょうか、「はながたつつみ」などと名付けた私なりの「畳紙(たとうがみ)スタイルの作例」を紹介していたのです。 でも本当に記憶から消えていたものなんですよ。

 さてそんな経緯で思い出した「花形包み(はながたつつみ)」ですが、改めて見るに、かなり拙い思案のものでした。
 そして今にしてじっくりと思い返せば、この頃の私はフレーベルの「美麗式(Beautiful System)」のことは、よく知らなかったか、あるいはまったく興味が無かったかのように思っています。

 私が「美麗式」に関心を持ったのは、昭和60年(1985)の頃、かつて小学校の校長をなさっておられ、そのご経歴から独自におりがみ史を調べておられた林正之(はやし まさゆき)先生のお声がかりで、玉川学園教育博物館との繋がりが生まれたとき、フレーベルのことをいろいろと学ぶ機会が訪れました。
 そして、(おりがみ実技)の中心に在るのが「美麗式」だと知ったことによります。

 で、すぐに「最新折り紙小百科 日本文芸社 昭和63年(1988)刊」に、新しく知った(62点)の「美麗式」を紹介しました。
 そしてこの頃、上記博物館でもご一緒していた高濱利惠さんも、時を同じくしてこれを紹介するご著書を刊行なさいました。正に切磋琢磨(せっさたくま)する同志でした!

 まあかくのごとくにて、私の(パターンおりがみ)の最初の、わずか11点の作業「花形包み」に(拙過ぎる)ものを外し、現在の視点にて付け足したもので(20点)とし、写真紹介します。

 このような造形変化は、正にフレーベルが「美麗式」に込めた理念通り、(“1折り”の違いが、大きくイメージの異なるパターンとなり、こどもにも“くふうの喜びの実際”を味わわせる!)でして、容易に、楽しく、どんどんと増やして行けるものなんです。

11種のパターンだけのものから、20種
に拡大してみました。これらは全部「入れ物」
になっています。つまり「花形包み」です。 
  なおこの折り方には(左回り)と(右回り) 
 がパターンの違いを生み、それがまた楽しい! 
                 
 





2019/08/02

(し)か(ひ)か?

「羽田発7時50分」

 古い話題ではありますが、低音の魅力とて大人気だったフランク永井さんの歌に、見出しの変な題名の歌(作詞家さん、ごめん!)がありました。知ってますか? すぐ覚えられる静かでいい曲ですよ。

 ところであなたは、この(7時)をどう発音しますか? あるいは「七面鳥」のことはどうでしょう?

 長野県生まれですが、9才から東京育ちの私は、これを(ちじ)(ちめんちょう)と読んできましたが、これ大きな間違いで、(ちじ)(ちめんちょう)が正しいのだそうですね。
 そうです。フランク永井さんは、はっきりと『羽田発ちじ、』と歌っておられましたが、…私はこのところで、いつも(戸惑い)を覚えてしまったことではあります?

「七福神」は、私には(ひちふくじん)でしたが、これも(しちふくじん)。「一六銀行=質屋」は(ひちや)ではなく(しちや)。 そもそもパソコンや電子辞書で、(ひ…)と打ち込んでも表示されません!(し…)でないとダメなんですよね。
 “し”を“ひ”って言うのは、東京の方言かな?

 話は飛びますが、私の大好きな民謡に(秋田音頭)がありますが、これ何十回聞いても楽しく嬉しくなります。これを聞くと、日本語の何と豊かなことよ!の思いになります。

『コラ、秋田名物 ハチモリハタハタ オガデ オガブリコ ノシロシュンケイ ヒヤマ
ナットウ オオダテマゲワッパ』(あなたはこの“和製ラップ”の言葉、判りますか?)
 まさに北国の人たちの、巧まざるユーモアでしょう。厳しい自然にめげない知恵なんでしょうかね。

 さて話を戻して、前に(言葉遊び)で「なぞなぞ」や「回文」のことを話題にしましたが、おりがみでもそんな(遊び心)で楽しむことが肝要でしょう。そう思います。

 そうそう、中国に、「竹林の七賢(ちくりんのちけん)」と呼ばれる(賢者)の伝説がありますね。 まあ私はそんな7人(しちにん)のテーマをくふうしたいの思いが、かすかにありましたが、…この中の一人としても似合いそうな姿を、「仙人(せんにん)」としてくふうしたものをご紹介しましょう。

「まだだれもおりがみ化していないようなテーマをくふうしてみよう!」なんて思ったときには、クソ真面目に考えていたら難しい。 楽しい発見の糸口は、きっと(遊び心)にあるだろうと思います。 それとそうです! 無心で楽しむ(イメージゲーム)ですよ。


 猛烈な暑さが続いています。ぐらぐらする頭には、話題も思い浮かびません。で、しばらく(夏休み)として休憩します。



わしゃ仙人だが、「賢人」でもあるよ。
あるいは、もっと昇格させて「神さま」! 
も似合うじゃろう?           
わっはっは!            

2019/07/30

大先達への(押しかけ女房)?!

「おしどりの(メス)」

 前項では、内山興正師に倣うものとして「ゆうれい」を紹介しました。で、次はご尊父道郎翁の作品「鴛鴦(おしどり)」が、(オス)だけで私にはちょっぴり寂しく感じられてしまいましたので、今度び(道郎ファン)となった私は、(メス)の姿をくふうして、大先達への(押しかけ女房)としてみました!

 ぜんぜん似合わないなんて言われて、突っ返されませんよう祈ります!

わたしで、いいでしょう?

2019/07/27

暑中お見舞い

我が師に倣って

 内山興正先生は、随分ユーモアのセンスに富んでおられて、『おりがみは、俺神(おれかみ)』だとか、『森羅万象、シワを延ばせば1枚の紙』などの言葉での(おりがみの理念)にも、なんとも言えぬユーモアを感じております。

 ところで最後にお会いしたとき、…そのとき、ドイツの3人の友人と一緒にお目に掛かったのですが、…最新作「こま」をご披露くださいました。そしておっしゃいました。

『(こま)は、日本語で“独楽”と書くでしょう。すなわち“独りで楽しむ”です。ほら、この(こま)よく回るでしょう。
 さて、このよく回るこまに、動かないものが有る。分かりますか? そう、中心軸ですねっ! そしてね、中心軸がしっかりしていないと、うまく回らないのですね。
 ところでね、…この動かない中心軸が、…実は(この私)なんですよ!

 私はここにじっと座っているだけで動かない、…けれど周囲は、私の周りでくるくる回る、そんな世の中の動きをただじっと見ている!』
 見事なユーモアセンスでしょう! やっぱり我が師です。

 さて今回は、こんなことの大分前、ノアのマガジンででしたでしょうか? 暑中見舞いのご挨拶のタイトルで、「ゆうれい」を紹介されていたのを拝見した記憶があります。
 「先生やるなあ!」 と心から愉快になったことでした。 で、そんな先生に倣って、私もここに、おりがみで暑中見舞いを申し上げましょう。

 おっと今夏はずっと雨続きで、涼しい日が長々と続きましたので、(暑中)の語は似合わないかも知れませんね。…そうお思いでしたら、燃える(ヒトダマ!)でもお送りした方がいいのかな?


あの世の冷風を送りましょう。