佐野康博(Mr. Sano Yasuhiro)さんの思い出
もう三昔以上も前の頃のことだったと思います。日本折紙協会( NOA)の創設メンバーのお一人で、初代理事長であられた佐野さんの講演でのことです。
『私は講習会などの冒頭、1枚のおりがみで、目安の折りなどまったくせず、いきなり(ざぶとん折り)をします。みんなびっくりします。 でも今日はそのひみつを教えてあげます。実はね、私の使うおりがみは中心に針で穴を開けてあるんですよ!
その穴は私だけに見えるので、さっさとかどをこの穴に合わせて(ざぶとん折り)を正確にやってしまう! そんな針穴などまったく見えない人たちには、「わーすごい名人芸!」と驚くわけですね。どうぞ皆さんも講習するときやってごらんなさい。うけますよ!
ただしお断りしておきますが、私このことで(特許)を取っておりますことは覚えておいてくださいよね??? はっはっは』
こんなお話を伺った後、二人でお茶を頂きながら、私は、佐野さんにこんなことを言いました。「只今の(ざぶとん折り)の話、面白かったです。そのお礼の思いにて、私の思い付いた(ざぶとん折りのパズル)を提供しますが、聞いてくれますか。」
「先ほどのお話での(ざぶとん折り)ですが、目安の折りをしないとて、4回の折りが必要ですよね。さて用紙が正方形と保証されれば、(3回の折り)で出来ますが、解ります?」
??
「すみません。このパズルは心理の盲点を突いていまして、…(ざぶとん折りとは、同じ面にかどを折り集めること)とは規定していないでしょう。」
『ははーっ、うまいですね。解りましたよ。長方形に折って、二つのかどをいっしょに折ってから重なりを開けば、確かに3回の折りの(ざぶとん折り)だね。』
「ああ、佐野さんはさすがにスマートでいらっしゃる。ところでね。最近私はこれをさらに縮めて、(2折り)でやる方法を思い付きましたよ。」
『んーっ、そりゃ難問だ!…家でゆっくり考えさせてもらいましょう。』
皆さんは解りますか?
実はこの答、当ブログのかなり前の項で、筋道を示していましたよね。
上の写真は、最初の「ざぶとん折り物語」での問、ざぶとん折りの出来る三つの用紙形の答ですが、これらを広げたらどんな形になりますか?
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