2019/03/15

またまた薔薇と椿

今回は「ペンダント」として。

 前に予告した通り、また「薔薇の花」と「椿の花」を、今回は(ペンダント)のスタイルにて写真紹介します。どちらも自信作ですよ。

薔薇のペンダント


椿のペンダント

 なお、(花)と(葉)を(糊付け無し)で組み合わせたので、「ペンダント」と命名した次第です。

 

2019/03/12

古典資料「かやら草」

楽しいなぞなぞ

 この資料のことを少しだけ具体的に言いますと、足立一之(あだち かずゆき)という実に多趣味の江戸の人物が、興味の赴くままに様々な書に触れ、それらからの抜き書きを、実に230余冊のノートに記録して残したもので、その記録の最後の巻にでしょうか、弘化2年(1845)とあるそうです。そこまでには、きっと永い収集の年月があったことでしょう。

 ところでその(21巻から50巻まで)を「かやら草」と題しており、その中の27巻と28巻、すなわち「かやら草」の巻七と巻八の中に(おりがみの筆写物)を残してくれたのです。(“かやら草”というのは実際の植物の名ではなく、"なにやら、かやらと種々(くさぐさ)”を記録した、の意からのネーミングでしょう。)

 さてこの記録には、かなり手の込んだ作品の折り方が36点ほど、上手な絵で描かれているのですが、巻八のおわりに『…孔雀(=くじゃく)、蟷螂(=かまきり)、ふくらすずめ、ふぐ、狐嫁入り、などの作例があるが、その折り方はよく分からないので略します。(以上は意訳です。)』とあって、最初の2点、つまり「くじゃく」と「かまきり」が、私たちに残された楽しい(なぞなぞ)でした。 ほかの作例は、現在は一応伝承作品などから当たりが付いていますので、なぞなぞの度合いは低い。

 ともあれ、そんな折り方不明の5点について、私なりの解答は既に得ております。そして「かまきり」と「狐嫁入り」については既に「ミニチュア・ボックス」と「久しぶりにミニチュア・ボックス」の項でご紹介しました。

 で、ここでは「くじゃく」について私の解答を写真紹介します。 もとよりこれは私なりの解答であって、足立さんが目にされた折り方と同じかどうか?には、まったく何の証明も出来ません。でもとにかく、私にはとても楽しいなぞなぞ解き、そう!パズルでもありました。(全5作例共に、まったくの私の推測解答です。そして「ふぐ」と「ふくらすずめ」については、後日解説したいと思います。)

 なお以上について、詳しく知りたい方は、拙著「おりがみ新発見3 古典から最新作まで300年の絵巻 2005年 日貿出版社」をご覧くだされば幸いです。もっとも、これ以降、新しい発見など続いておりますから、この著書に示したものは、2005年時点でのなぞとその解答ということです。

 これは(正方形1枚)からの(不切折り)です。
でも古人は何の拘りもなく(はさみ)を使いますか
ら、この折り方は足立さんが見たものとは違うこと
でしょう。だから(なぞ)はまだ解けていない?と
思うと、ああ、まだ楽しみは残っているようだ! 

これは(ミニチュア・ボックス)とし
て既に紹介した「蟷螂(かまきり)」
でしたね。            
(切り込み)を使ったこの私の解答例
なら、あるいは正解に近いかも知れない
 と思うも、まだ違う解答があるかもね? 





 

2019/03/09

オバマさんのおりづる 追記

気になっていたこと

 前にご紹介した項目で、柏俣美枝子さんの発見された(オバマ大統領の折った、私たちの折り方と一部異なる折り方の“おりづる”)のことで、NHKテレビでの映像を見直して、一つ気になっていたことがあります。

 ところでその説明の前に、おりづるの後部にピンと上に向かって立っている(かど)は一体何の表現でしょう? それを皆さんにお尋ねしたい。
 一般に、(足)と言ったりしていますが、実際に照らして見れば、なんとも奇妙な造形でしょう?
 もし(足)なら、下か横を向いていないとおかしいでしょう。

 でも、この造形こそ見事で、足などに具体化したら台無しです!
 すなわちこの造形はリアルな姿の鶴ではなく、あくまでも(おりづる)なんですね。だから私は、あえてこの造形に納得を得るために、「それは甲高い(鶴の一声)の表現!」だと思っています。まあ、あまり賛同は得られないでしょうがね。なおリアルを求めるなら、「鷺の立ち姿」や「はばたくとり」など別の伝承造形がそれに応えてくれますね。
 おっとそれから、前の項で(ドクター・モンテロさんの「こうのとり」では、別紙で足を作り、後部を細く折らず“尾羽”に見立てていましたよね。それ、ほんとうに驚いた!)

 さて本題に戻って、『“谷”に折るべきところを“山”に折ったオバマおりづる』なら、この後ろに立った尖り部に、(3つのひだ)が現れていなければならない、と思ったのです。
 しかしテレビ映像に目を凝らしても、どうもそこに3つのひだは見えなかった。でもわざわざ広島まで行かれて確認された柏俣さんの目に間違いは無い。はて?

 これ単純な問題です。すなわち、頭部側のみ山折りし、後部は従来通り谷折りすれば、全くなんの問題もないでしょう。わざわざ写真にするまでもないことですが、…でも、どの折り方でも「おりづる」は美しいですね。
 そして、(オバマ折り?)こそ(羽が上がる)折りなんですよ! それは首部だけでもまったく問題ないのですね!
 これ(おりづる変奏曲)の一つとして記憶したい!


右の折り方だと、後ろの尖部に三重のひだが出る。
で、左のように、後部はふつうのおりづるの折り方で。

訂正: まあこんなこと、訂正というほどではありませんが、前の項「楽しいキャラクターおりがみ」の中で、水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」の注文をいただいたのが嬉しくて、頼まれてもいない「ねずみ男」や「目玉のおやじ」まで作ったが、それらは採用されなかったと記しました。
 これが間違いで、「ねずみ男」は紹介されていました! 小学館入門百科シリーズ117 折り紙入門 小学館 昭和57年(1982)」です。やさしい編集者だったからでしょう。

 

2019/03/06

祈りの姿

(偶像)とは違います。

 キリスト教の、様々に美しい(イコン Ikon)始め清楚な美術は、絵画から始まり、彫像として世界中で製作されてきました。きっと今でもどこかで製作されているのでしょう。
 仏教では(仏像)や(仏画)という宗教美術を無数と言える程に残しています。しかしイスラム教では、偶像は厳しく禁止されておりますね。でもモスクの中には、実に美しい(幾何学模様)をちりばめていますよね。

 さて私という者は、特定の信仰は持っておりません。でも(美しい形)や(祈りの姿)というものには、敬虔な思いを持って接している者です。
 だから、美しいと感じるキリスト教の絵画や彫刻、仏教の仏像彫刻、それらの(美)をおりがみ化したい!と望むわけです。

 大学で西洋哲学やキリスト教を学ばれ、その後仏教に得度されたと伺った内山先生に、「先生がおりがみで(仏像)や(マリア像)を作られたのを拝見し、魅了されました。そして自分でもくふうしてみたくなったのですが、信仰を持たない私が、仏像やキリスト像などをおりがみで折ってもいいものでしょうか?」とお尋ねしました。
 師は『気持ちを込めて折るなら、まったく何も気にすることではないですよ。』と微笑んで教えてくださいました。で、既にここまでに、仏像からキリストの像などを紹介してきましたね。

 ところで、おりがみ世界において、「祈る回教徒」という名作があります。(おりづるの基本形)から折るもので、スペインの哲学者ウナムノ(Unamuno)さんという方のお弟子さん(Pupil)の作品だそうです。そして私はそれにチャレンジしてみたのです。
 つまり、あくまでも(おりがみ世界)での行為であり、なおかつ偶像などではなく(祈る人の姿)を表現したものなんです。そして私は、(おりづるの基本形)より若干やさしい折り方の(ことりの基本形)からチャレンジしてみたのでした。

(ことりの基本形)からのくふう
で、「祈るイスラム教徒(Praying
     Muslim)」です。        
BOSの第2代会長であられた、ロバート・
ハービン(Robert Harbin)さんの著された、
「Paper Magic   The Art of Paper Folding   JOHN
MAXFIELD LIMITED  First Published 1956」
の中に紹介されている「祈る回教徒(THE
MOOR AT PRAYER)」です。      

訂正: 記憶ということが、本当に曖昧になってきています。認知?!
   前の項「パピルスのこと」で、私がサンフランシスコのPCOCにお招きいただいた
   のが、1999年と書いていますが、これ、2000年の誤りです。
    まあ、まったくどうでもいい話ではありますね。





2019/03/03

木彫の楽しさ

映画の中で

 個々の題名は覚えていませんが、外国の映画の中で、ギリシャやローマの兵士が、あるいはアメリカではカウボーイが、1本のナイフで、いろいろな造形物を削り出すシーンが出て来ると、目を見張って見詰めたものです!
 日本の映画の中でも、悩むさむらいが小刀で(仏像)を刻むシーンなども、何度か目にしました。
 そんな情景は、いつも私自身に同化するんです?! 何故かと言えば、私は、切り出しナイフ一丁で、木彫を楽しんだ若い頃があったからです。

 そんなわが木彫作品を謹んでご紹介しましょう。きわめて幼いテーマで、拙い出来ではありますが、青春時代の思い出なんです。

 木型屋さんをやっていた義兄は
仕事以外に、「能面」作りの趣味
があったので、私のこともよく理
解してくれていて、良い木材をく
れました。          
この彫刻は、まず粘土でモデルを
作ってから木を削るのですが、
素人の私が削り易い木をくれまし
た。これは確か(桂)の木と聞い
  たように覚えています。      
これが私の第1作。始めは薄茶色
の木の色でしたが、50年経ったら
こんなに黒くなりました。とても木
とは思えないでしょう。     
    さてこの木は何と聞いたか?     
これはおりがみの「色鉛筆」と「切り出しナイフ」
少年の頃は「肥後守(ひごのかみ)」という折り畳み
ナイフが、そして青年になってからは、「切り出しナ
イフ」が、男子の必需品でしたよね、ねっご同輩!