2017/09/25

(布)での造形から

手ぬぐい、ハンカチ、ナプキン、ふろしき、おしぼりタオル、などでの造形

 もう60年以上昔、美しい模様の(布の端切れ)を母にもらい、それに紙を貼って、その糊が乾かぬうちに折ることで人形などを作ることを試みたことがあります。結構いい効果が出ますから、どうぞ皆さんも試みられてはいかが? 布もおりがみの素材になるということです。

 ところで、そのような細工をせず、布をそのまま折る伝承の作例がいろいろとありますね。よく知られた例では、手ぬぐいでの「はっぴ」「着物」、ご存知でしょう。
 またハンカチで作る「リボン(ブラジャー)」「ねずみ」「バナナ」なども、きっとご存知でしょう。

 それからナプキンの折り方については、いくつもの本も出ているくらいですから、実に見事で楽しい造形がいっぱい在ることもご存知ですね。
 それからふろしきは、これは品物の保護と携帯のためのもので、折るではなく包み、そして(しばる)ものですが、しかし包む品物毎にくふうされたその造形は実用性を伴っている上に、とても美しい!
 これまたいくつもの解説書が出ているようです。

 さて、もう10年くらい前のことになるでしょうか? 信州おりがみ交流会「りんどう(成田光昭さん主催)」の大会にお招きいただいた折の懇親会の席で、前の席の前川淳さんが、そこにあった(おしぼりタオル)をくるくると巻いてから折って、『これ、だれの考えたものか判りませんが、「E.T.」です!』と言って紹介してくれました。
 おしぼりタオルを長方形に折り、その一端をぐるぐると巻いたら、それを内側にして縦に半分に折ると、巻いた部分がE.T.の(目)のようになって見えるのです。

 どうやらこれは、宴会などでの(余興芸)としてのアイデアのようで、…この目を(豚の鼻)に見立てるなどのアイデアもあることをその後に知りましたが、ともあれナイス・アイデアだと思いました。

 でその後、これをおりがみにも応用してみましたところ、なんとも楽しい表情が得られました。下に写真紹介するのがそれ。
 さてこの造形のネーミングですが、おしぼりタオルからの発案とて、「シボリン妖精」とでも名付けようかと思っています。

妖精「シボリン」
折ることが出来る布

 栃木の八下田章一さんは、美しく着色したガーゼのような布に、特殊加工されて(折ることが出来る)ようにしたものを「からー・めっしゅ」の名で、おりがみの新素材として商品化なさいました。
 確かもう20年以上も前の開発で、今ではそのバリエーションが広がっていますが、とても楽しい素材です。沢山プレゼントしていただき、一時大いに楽しませていただきました。(折り目の交点が見えない点を乗り越えるくふうが、また楽しかった!)
 ところでつい数日前、最新の「キューブ」を思い付きましたが、それは同じ折り方のものが、1枚でキューブに出来る他、3枚で組んでも出来、それは2種の造形となることが
判りました。その3態を写真紹介しますが、中の1枚折りのものを八下田さんの「からー
めっしゅ」で折ってみました。中が透けて見えますから、この構造も分かるでしょう。
 ともあれこのように、ねっ、楽しい素材でしょう!

後ろの2つが、ふつうの紙3枚からのユニット・キューブ。
まったく同じ折り方のものから、1枚折りキューブも出来ま
すが、そうと分かっても仕上げには(ワザ)が必要ですよ!
もう何百番目かになる!我が(キューブ・コレクション)!


 

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